3/25の日本経済新聞の記事、「経済収縮どう臨む(4)」で登場された阪大の準教授、安田洋祐さんのご意見がなかなか良かったんです。専門は戦略的な状況を分析するゲーム理論。主な研究テーマは、現実の市場や制度を設計するマーケットデザインだそうです。
トイレットペーパーやマスクの品不足に対して
1980年生まれといいますから、まだ40歳くらいですか。写真も若くて格好良いです。いろいろなご意見を披露されていましたが、その中でも一番気に入ったものを以下に引用します。トイレットペーパーやマスクの品不足への対策です。
「個人の道徳に訴えるのではなく、仕組みを変えることで解決できる。例えば在庫が回復するまで小売価格を定価の2倍にしてはどうか。それだけでは小売店が不当に稼いでいるとして消費者の評判が悪くなる。これを防ぐため、値上げ分を新型コロナウィルスで困っている人に寄付する工夫をすればよい。配給制にすると不必要な人に配られるなど非効率な部分もある。市場機能を生かす方策が望ましい。」
どうでしょう。なかなか斬新ですよね。一度試してみたくなります。こういうのをマーケットデザインと言うんでしょうね。世の中には頭の良い人がいるもんです。上記の回答も含め、日経記者からの5つの質問に答えていますが、ほかの回答もkuniはなかなか気に入りましたよ。
オイルショックとコロナウィルス
もう一つだけ引用しましょう。「オイルショックで日本の省エネが一気に進んだように、新型コロナをきっかけに日本企業の古い部分が一気に変わると期待したい」。これまたおっしゃる通りだと思います。まだ他にも紹介したいのですが、日経さんに訴えられちゃうのでこの辺りで。
続きは是非日経を買って読んでください。電子版であれば過去記事もビシバシ検索できますので(たまには日経の宣伝もしておきます)。安田准教授、2002年に東大経済学部を卒業。最優秀卒論賞を受賞し、卒業生総代を務める。その後5年間プリンストン大学へ・・・って、すごい人みたいです、この先生。