昨日は監査法人の話で終わってしまいました。日本フォームサービスも酷いですね。6月に公表された第三者委員会の報告書を読みましたが、正直言って上場するレベルの会社じゃなかったようです。すでに9月、前社長含む取締役3名、監査役3名いずれも退任してしています。
第三者委員会の報告書
報告書からいくつかご紹介。取締役会は事業報告には毎年度12回開催しているとし、議事録も存在するが、実際は毎年度3回ずつしか開催されていない。監査役会は毎年度4回開催されたことになっているが、実際は監査役会は開催されたことはなかった。凄いでしょ。
ワンマン社長が、社長ミーティングなる会議ですべてを指示してお終い。そのため議論するための会議は必要なし。こんな会社だったようです。社長ミーティングや経営会議の録音データの一部が残っていたようで、第三者委員会はこのデータに基づき、粉飾の手口を解明していきます。
しかし、、、なんで録音データなんか残ってたんでしょうね。一部には社長のやり方に反発する向きもあって、その証跡にと・・・。といった妄想してしまいます。
粉飾の手口としては、「仕入れの未計上」、「在庫の水増し」、「預かり在庫売り上げ計上のための偽装」、「収益の前倒し計上」、「費用の未計上」、「賞与引当金の過少計上」、「減損認識の操作」、「連結会社間の利益の付け替え」などなど。社長指示に基づき、経営陣も認識する意図的な会計操作の嵐です。
反面教師として
社長のトップダウンですべてが決まる危うい会社。このサイズの企業では決して珍しくないですよね。メリットもあるでしょうが、トップの暴走を止めるはずの取締役や監査役が全く機能していません。社外取締役についても、この会社は否定してきたようです。そりゃそうでしょうね。
コーポレートガバナンス・コードが求める様々な対応、、、何故そうした対応が必要なのかを考えるにあたり、とても良い例題になりそうな企業です。