NTTは6/7、「特別調査委員会による調査報告を踏まえた今後の対応について」を公表しました。同社の経営層と省庁関係者等との会⾷の実態について調査してきた件ですね。3/9からでしたから、約3ヶ月間の調査ということになりました。
調査結果の概要
NTTグループ(持株、東、⻄、コミュニケーションズ、ドコモ、データ)の経営陣と総務省課⻑級以上の職員及び総務省の政務三役との間の会⾷を対象範囲として調査しています。その結果、費⽤を等分負担していなかった会⾷は29件あったとのこと(政務三役との会⾷:5件、国家公務員との会⾷:24件)。
これらの会食において、総務省幹部による便宜供与やNTTグループからの便宜供与の依頼等があったとは認められなかった。ということです。まぁ、予想した通りの結果です。ドコモの完全⼦会社化や、ドコモによる携帯電話料⾦の値下げなどについて、⾏政の判断が歪められたという事実も確認されなかったとのこと。
ただし、会⾷のうち、総務省幹部が参加しているものは、当該総務省幹部が、国家公務員倫理法に基づき定められている、国家公務員倫理規程に違反する結果を招いたものであり、NTTグループ経営陣は、その法令違反を誘発・助⻑した点で、⾮難を免れることはできない。また、総務省政務三役が参加しているものは、国⺠の疑惑を招きかねない会⾷であった。としています。
想定外のこと
見事に想定通りの結果となっているわけですが、想定外のこともありました。発生原因のところで触れられています。「国家公務員倫理法・倫理規程及び⼤⾂規範に沿った会⾷を実施するための具体的なルールを定めた社内規程が存在していなかったこと」
上場企業なら接待・贈答に関する規程、みたいなタイトルで、公務員やみなし公務員との付き合い方について、普通ルールがありますよね。それもNTTほどの大会社で、かつNTT法にも縛られる特殊な法人のくせに。このことが唯一想定外の情報でした。これってホント?