4/9付け日本経済新聞の記事です。固定買い取り価格(FIT)でも採算がとれる、建設費を従来より3割減の1キロワットあたり60万円に抑える新工法を開発したそうです。遠浅の海が少ない日本、洋上風力発電を普及させていくためには、浮体式の実用化は必要不可欠です。
基礎構造物
洋上風力発電には、基礎を海底に固定する「着床式」と、海底の固定部と洋上の風車の土台部分を係留チェーンでつなぐ「浮体式」の2種類があります。日立造船は両方の方式で技術を持っているようで、同社のホームページではそれぞれの方式で3種類ずつ、計6種類の技術が紹介されていました。
水深が30メートル以下の洋上であれば着床式、それ以上であれば浮体式で設計するようですね。日経で紹介された上記の新工法、名称が書かれていないんですが、、、。「上から見た形状が「Y」のような形」と説明していたので、おそらく「セミサブ方式」というヤツでしょう。
と、ここまで読まれた方は海から突き出た塔の上部でロータ(風車)が回る絵をイメージされたかもしれません。が、日立造船が作るのは基礎構造物(土台部分)だけのようです。というか、基礎構造物の設計から製造までみたいですね。最終的には風車の据え付けまでするみたいですが。基礎構造物だけとはいえ、洋上風力発電における日の丸企業。頑張ってほしいです。
日立造船という会社名
この会社、日立という冠が付きますが、日立製作所とは既に関係がなく、つまり日立製作所グループに属していません。また、造船と名乗っていますが、2002年、造船事業を分離、譲渡してしまっていて、造船事業はもうやっていません。併記ネームでHitz(ヒッツ)を使用していますが、もうHitzを正式社名にすればいいのにね。
高い造船の技術が活かされているのがゴミ焼却発電施設。今では世界最大規模の納入実績ありだそうです。過去にはいろんな新規事業にトライしてきましたが、今ではエネルギーと水関連事業を軸にしたプラント会社です。他にも面白そうな事業やってますし、機会があればまた取り上げたいと思います。