企業の不正や事故を発生させる原因・要因

これまでkuniが実際に身の回りで見てきた不正や事故の要因は何だったか、思い出してみようと思います。あらかじめ断っておきますが、きれいな結論までは導けないと思います。とりあえず、今日のところは洗い出し作業ということでお付き合いいただければと思います。

縦割り組織

これってよく聞きますよね。これに対して横割り組織なんてのは聞いたことないので、おそらく比較的フラットな組織に対してであるとか、横の連携が取れていない組織といった意味で使われていると思われます。そして、その縦の階層が多いということ。階層が多くなればなるほど、レポートラインが間延びしてしまいます。

間延びしたレポートラインの末端には、具体性を欠いた単純な指示しか届かなくなり、「今月〇〇必達」といった、〇〇至上主義みたいな指示が横行します。たとえ経営層では経営戦略がそれなりに練られていたとしてもです。

パワハラ

末端への指示が単純化されればされるほど、管理職が行うマネジメントが劣化し、例えば数字ができたかどうかだけのマネジメントになって行きます。できなかった者に対してのプレッシャーが際立つことで、限りなくパワハラに近いマネジメントに傾斜していきます。当のマネジャーも上から大した指示を受けていないので、部下に対しても納得感のある指導はできません。

マネジャーがハラスメントを行わなかったとしても、部下たちはそういった状況に追い込まれている上司を見ながら忖度し、やってはならないことをやってしまう、なんていうこともあります。指示されて行う不正も、忖度して行う不正も結果にあまり大きな違いはありません。

経営層と現場の乖離

綿密に練った営業戦略のつもりが、現場には数字しか伝わっていない。このようなレポートラインになると、現場で起こったこと、見つかった課題が、管理層を経由して経営層に伝わることはありません。経営層は自分たちの戦略のもとに会社が前進していると思っていますが、現場では予想すらできない問題が持ち上がり、拡大していきます。

ここまでくると、不正・不祥事を発生させる企業としては一人前。起きてしまったことは経営層にとっては寝耳に水。会見では「ありえないことが起きてしまいました」、「決してあってはならないことが起きてしまい・・・」といったコメントになるんですね。

企業の管理部門

こうした不正等を防止し発見するための組織が機能していないことも、不正等の原因の一つになり得ます。ありがちなのは、法務やコンプライアンス部門と監査の連携が良くない組織です。社内監査はよく頑張っても2年に一回くらいの周期でしか、被監査部署を監査できません。一方のコンプラセクションは日々監視ができるはず。お互いの強みを補完して連携できているかどうかは意外に重要です。

コンプラセクションが実効性のあるモニタリングを継続して行います。現場からすると常に監視されていることになります。そうしたモニタリングから見えてきた課題や傾向等を基に、社内監査で深掘りします。逆に監査で見えてきた課題に対してコンプラがルール改定や指導を実施します。

このような管理部門の連携に加え、その他の一般的な従業員までが不正を許さないという目線で監視している。そういう意味で内部通報制度を構築していくべきだと思います。やはり全くまとまりのない話になりました。本日はここまで。

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