10/2付け日刊工業新聞に「窓の基地局 運用開始」という記事が。昨年11月、ドコモとAGCが共同でガラスアンテナの開発に成功したというニュースから約1年、実際に都内のオフィスビルで導入されたようです。この技術の実用化は世界初とのこと。
850㎜(幅)× 212㎜(高さ) 2.5㎏(重量)
というサイズのガラスを、オフィスビルの大きな窓ガラスの最上部に張り付けて使用するようです。ホントにただのガラス一枚に見えます。このガラスアンテナからは4本の配線が天井に伸びていて、天井裏で無線装置に繋がり、光ファイバーへ通じるという構成。昨年11月に公表された時よりも、幅が150㎜大きくなってますし、重量も0.6㎏増えてますね。さらに改良されたんでしょう。
今現在、楽天が基地局の設置で苦しんでいるように、都内では基地局設置のスペースが不足しています。このガラスアンテナは既存のオフィスビルの窓ガラスに張り付けるだけなので、まさにこの課題を克服してくれる画期的なものです。
他にも、透明であるというガラスの特徴により、目立ちにくく、景観や室内デザインを損なわないというメリットもあります。そしてさらに、室内側から張り付けるため、足場の設置や土台工事が不要というメリットもあります。まさに社会的課題を解決する画期的な発明です。
AGC(5201)
日本の企業もアルファベット3文字みたいなのが増えましたね。AGC、、、昨年、旭硝子から社名変更しています。創立1907年、世界市場シェアNo1、グループで5万人の従業員を擁するトップ企業です。
今回10/1に開始したのは、ドコモの4GLTE向け携帯電話用基地局ですが、当然この後商用サービスが開始される5Gに対応したガラスアンテナも開発中とのこと。サービスエリアが狭くなってしまうため、より多くの基地局が必要になる5Gこそ、このガラスアンテナが活きてきそうです。こちらは2020年中のサービス開始を予定しているそうです。