大黒屋 役員退職慰労金制度を導入

大黒屋ホールディングスは5/28、「役員退職慰労金制度導入に関するお知らせ」を公表しました。同日の取締役会で決議済み、6月29日開催予定の同社第112期定時株主総会に付議することにしたとのこと。

大黒屋

大黒屋ホールディングスはご存知の通り、バッグ、時計、宝飾品など中古ブランド品の買取と販売を手掛ける東証2部上場会社です。意外なところでは、防爆型照明器具などの製造・販売もやってるようです。

役員退職慰労金制度

以前一度、当ブログでも役員退職慰労金制度を取り上げました。その時は、役員退職慰労金制度の廃止を決定する企業が、最近目立ってきました、というお話でした。そんな指摘をしたところに、同制度の導入の話題が出てきたわけです。

試しにTDnetで5月一カ月間分の開示情報を検索してみると、役員退職慰労金制度の廃止を公表した企業は12社ありました(4月もたしか5社が表明していました)。一方、新たに導入する企業は大黒屋のみです。なかなかのチャレンジャーですね。

「役員報酬制度の見直しの一環として、後払い的要素が強い本制度を廃止し、業績との連動性を高めた報酬制度設計へ移行する」というのが、各社の説明。時代の趨勢と言ってもいいでしょう。そんな中、なぜ故逆行しようとしているんでしょうね。

株価

同社の株価は40円台。今期は黒字を予想しているようですが、前期までは5期連続の赤字(日経で確認できる範囲で)で、当然無配継続中です。株価は低迷、配当もなし。株主が現経営陣を評価しているとは思えません。

そうした状況で、現役員たちが退職する際に退職慰労金をもらう制度の導入とは、、、。会社の残り少ない資産を持ち逃げされるようには映りませんかね。株主総会はかなり荒れそうです。

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