サイバー攻撃に関しては折に触れて当ブログでも取り上げてきました。ICTの業界でもその脅威に対する警告が発信され続けているんですが、実際のところそれほどしっかりと受け止められていないような気がします。オリンピックイヤーの今年、サイバー攻撃の増加が懸念されます。
破られた日本語の壁
欧米に比べて、サイバー攻撃が日本で多く発生してこなかった理由は、日本という国が特殊であったため。ランダムに攻撃するならば、できるだけ多くの人間がその言語を理解する方が良いわけで、当然英語が使用されます。そのため攻撃対象は英語圏のサイトや端末ということになるわけです。
そして、ターゲットを絞って攻撃する際にも、そのサイトがどういうサイトであり、どれだけ重要な情報がありそうか、が日本語サイトの場合は分かりにくかったというのもあったと思います。ところがWebブラウザにおける自動翻訳機能の登場で、日本語サイトも理解できるようになってきました。
さらに、フィッシングサイトへの誘導メールなどで使われる日本語についても、言い回しや文法が不自然なものが多く、ここでも日本語の壁が日本を救ってくれていたという一面がありました。が、しかし、最近の誘導メールの日本語も明らかに進化し、不自然さを感じさせないものが増えてきています。
様々な面で日本人を守ってきてくれた日本語の壁、残念ながらもう限界のようです。欧米並みの頻度で攻撃されることを前提とした準備が必要に、、、と、そんな場面で、国際的にも最高度の注目を集めるオリンピックが東京で開催されるわけです。
新しい攻撃対象 スマホ
スマホへの攻撃、SMSにフィッシング詐欺を仕掛けるスミッシング詐欺。以前一度取り上げましたので概要はその記事でご覧いただきたいのですが、日本人の誰もが肌身離さず持っていて、IDとパスワードだけ抜き取られます。メールの文面も違和感なく、誘導された偽サイトも基本的に本物サイトと区別がつきません。
サイバー攻撃元年になりそうな今年、この手口による被害はかなり拡大しそうな気がします。