メタバースジャパンが発足

少し前のニュースになりますが、日本経済新聞は3/15、「『メタバース』の団体発足 勉強会や政策提言など」という記事を掲載しました。仮想空間「メタバース」について、関係者の交流や政策提言などを目指す一般社団法人だそうです。

メタバース

今後、発展が見込まれるメタバースや、現実と仮想の世界を融合する「XR」などで分野横断的な産官学の勉強会や交流イベントを開くほか、関連業界向けのガイドラインの策定などに取り組むとのこと。

「XR」という聞きなれない言葉も出てきたぞ。「XR」とは、現実世界と仮想世界を融合することで、現実にはないものを知覚できる技術の総称だそう。そのため、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)といった技術は、いずれもXRに含まれるということです。

ヘッドマウントディスプレイを使ったVRのゲームに、ARのコンテンツを組み合わせた場合、それがVRなのかARなのか、境界線を引くのは難しい。そこでXRという言葉が生まれたんだそうです。

こうして新しい言葉が出てくるたびに、しっかり意味を理解し、イメージを認識していかないと、すぐに取り残されてしまいそうです。年を取るというのはそういうことなんです。

日本メタバース協会

日本メタバース協会なんてのもあるんですね。こちらは昨年の12月に設立されているみたいで、暗号資産(仮想通貨)交換業者たちが立ち上げたようです。メタバースに関するこの2つの団体がどう競っていくんでしょうかね。今日は二つの団体について書きましたが、他にもあるみたいです。

企業でEmotetやランサム被害続出 フィッシング詐欺も

サイバーセキュリティ.comによると、今年1~3月の間に不正アクセス等の事案による情報流出総数が約275万件を記録したそうです。対象時期に発生した事案のなかには被害調査が完了しておらず、具体的な情報流出件数が明らかにされていないケースも多数あるため、実際にはもっと多いみたい。

森永製菓など

Emotetに関しては、積水ハウスやライオンなどの大手企業まで感染被害を公表しましたし、上場企業の事案がバンバン発生しています。中でも3月中旬に発生した森永製菓における不正アクセスによる情報流出はなんと165万件に及びます。

2018年5月1日以降~2022年3月13日の間に「森永ダイレクトストア」を利用した顧客で、氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、メールアドレス、購入履歴が流出したとのこと(クレジットカード情報は含まれていません)。本件に関わる個人情報の不正利用等は確認されていないようです。

以前当ブログでも取り上げた、決済サービスのメタップス社による46万件の流出というのもありました。2月にはあのトヨタ自動車の協力会社で自動車の内外装部品を手がける小島プレス工業でも不正アクセスが発生。トヨタ自動車など取引先の稼働停止の原因となったりもしました。トヨタグループではデンソーに身代金要求型のサイバー攻撃もありましたね。

フィッシング詐欺も

フィッシング詐欺も増えてるようです。悪用されているブランドは「三井住友カード」が最多、「Amazon」が次いで多かったようです。そのほか「au」、「楽天」、「メルカリ」、「ETC利用照会サービス」などが上位となっていました(これは昨年1年間のデータ)。個人としても気を付けないといけません。

地方銀行8行とローソン銀行でシステム障害

3/26お昼ごろ、地銀8行とローソン銀行でシステム障害が発生しました。8行の内訳は百十四銀行、十六銀行、南都銀行、山口フィナンシャルグループとめぶきFGの傘下銀行(足利銀行、常陽銀行)です。8地銀は日本IBMが開発した共同システムを利用していたということです。

システム障害の概要

日本IBMが開発したシステムですが、昨年9月に日本IBMから分社化したキンドリルジャパンという会社が運用しているんですね。同社によると、「2022年3月26日11時08分、キンドリルジャパンのデータセンターにおいて電源系統の一部で障害が発生しました。」と説明されています。

土曜日に発生しているので、新たにリリースしたプログラムのバグかと思いましたが、どうやら違っていたようです。ローソン銀行はこの共同システムを使っていないんですが、報道では「影響が波及したようだ」、というよく分からない説明になっています。

データセンターの電源は、同日11時44分に復旧していたんですが、この影響で地銀8行とローソン銀行では、ATMやネットバンキングなどが利用できなくなったといいます。一部で通帳やキャッシュカードをATMが取り込んだままに、というみずほのシステム障害でも見られた現象が起きています。

復旧

9行は3/27朝までに、すべてのサービスが正常に稼働していると発表しました。大事に至らなくて良かったですね。ただ、カードや通帳がATMに取り込まれたままの状況が、十六銀行で101件、足利銀行でも70件程度発生しているとのこと。十分大事に至ってるかぁ。

顧客に連絡して、カードや通帳を順次返却していくという作業が続きますね。現場はたまったもんじゃないわ。共同システムでシステムコストの削減、はいいけど、こういうことも起きちゃうからねぇ。

気を付けよう 水道局を騙るフィッシング詐欺

東京都水道局は3/10、「『給水停止のお知らせ』、『料金請求詐欺』のメールにご注意ください」というお知らせをホームページに掲載しました。過去にもこうしたフィッシングメール、何度か取り上げましたが、今度は水道局を騙るという手口だそうです。

フィッシング詐欺

フィッシングとは金融機関や企業など、信用できると思われる送信元を装ったメールなどを不特定多数、または特定の標的に送り、IDやパスワード、クレジットカード番号や、個人情報、財産や企業秘密などを騙し取るネット詐欺の一種です。

ここでいう、「信用できると思われる送信元を装った」、というところがミソですね。銀行やクレジットカード会社、宅配便などを騙る手口が横行してきました。

水道局

『水道局』を名乗り、『給水停止のお知らせ』や、『水道料金の割引を適用する』と騙って偽のサイトに誘導する不審メールが出回っているようです。24時間以内にリンク先へアクセスし、支払いを求めたりするものです。利用料金の未払いとか言われると心配になりますよね。

そこにつけ込み、支払いの確認ができない場合は、給水の停止や支払督促の申し立てなどの措置を講じるなどと、さらに不安を煽るんだそうです。リンク先のフィッシングサイトでは、被害者が入力した個人情報やクレジットカード情報をだまし取ります。

水道局は、「東京都水道局では『給水停止のお知らせ』をメールでお送りすることはありません。」ときっぱり。このてのメールが来たら即削除。決してリンク先へアクセスすることのないように!

サイバー攻撃の拡大がヤバい コロナの次はEmotet

新型コロナの感染拡大がやや収まってきたかと思っていたところに、今度はサイバー攻撃(Emotet)の拡大がヤバいことになってきています。先日、フクシマガリレイでのEmotet感染について取り上げましたが、各種団体や企業がどんどん感染を公表しています。

復習 Emotet

Emotetとは、感染者のメールに関する情報を収集してなりすましメールを送り、添付したWord文書ファイルなどを開かせることで感染を拡大させるマルウェアです。さらに、Emotet以外のさまざまなマルウェアを呼び込んで感染させる機能をも併せ持っていたりします。

日本では、2019年10月にEmotetによる感染が爆発的に拡がりましたが、その後下火に。定期的に拡大を見せてきたEmotetですが、今まさに再拡大中です。

公表した企業等

フクシマガリレイのほかに、上場企業ではシンフォニアテクノロジー株式会社や株式会社マクロミル、株式会社きんでん、加賀電子株式会社などが感染を公表。これらはいずれも3/4に公表されています。3/7にはNTT西日本も。

少し遡って、3/2には、栗田工業株式会社やシグマ光機株式会社でも同様に感染を公表しています。2月には西部電機株式会社も公表していました。

気を付けましょう

Emotetに感染したこれらの企業等から、なりすましメールが送られます。メールを受け取った方が対処を誤るとこちらも感染。こうして感染を拡大していきます。なので、取引先や顧客など、上記企業からのメールには細心の注意を払いましょうね。メールを受け取った場合は、ファイルを開くことなく、それが正規のメールであることをまず電話等で確認しましょう。