厚生労働省 毎月勤労統計調査に関する 特別監察委員会

1/16 毎月勤労統計調査に関して、調査の中立性や客観性を明確にするため、計6人の外部委員で構成する第三者委員会としての特別監察委員会を設置し、調査を開始したはずでした。その後1/22にわずか7日間で調査報告書が公表されています。

課長補佐以下には厚労省職員だけで聞き取り調査

公表された報告書では、職員が不正を放置してきたことについて認定した一方で、組織的な隠ぺいは認められませんでした。わずか7日間で調査が完了してしまうところで既にどうよ、それって感じなんですが、そこに聞き取り調査を特別監察委員会ではなく、厚労省の職員だけでやっていたというお話。

さらに局長・課長級の職員への聞き取り調査には、監察委員があたったものの、やはり厚労省幹部が同席していたとのこと。なんだか笑うしかないですね。スルガ銀行やTATERUといった事業会社の第三者委員会も見てきましたが、この特別監察委員会、酷すぎです。

安倍政権打倒に向けた自爆テロ?

あまりにも突っ込みどころだらけのこの報告書、野党から突っ込んでもらうための報告書であり、大炎上することを目的とした報告書のように見えてなりません。あれほど頭の良い官僚たちの犯すミスとは思えません。と感じるのも実は、ある書籍を読んだ直後だからかもしれません。

上念 司著「官僚と新聞・テレビが伝えないじつは完全復活している日本経済」という本なんですが、著者は現代のテロリストにとって「フェイクニュースと自作自演の偽データがテロの武器である」と言っています。第一次安倍政権が倒れた原因の一つになった年金問題は、自治労の自爆テロだったとみているようです。森友学園や加計学園問題についても同様です。

そして、次に起きるのは2.26事件レベルの大規模なテロではないかと言っており、それにより安倍政権が倒れるのではないかと指摘しいます。たしかに今の日本で、銃や刀で暗殺するような革命はないでしょう。フェイクニュースと偽データで行政を混乱させる。そこを野党とマスコミが煽って、国民を扇動していくのかもしれません。

「官僚と新聞・テレビが伝えないじつは完全復活している日本経済」では、地上波のテレビと新聞の報道はデタラメばかり。としたうえで、ニュースの裏に隠された「日本経済」、「安倍政権」、「消費税増税」。「世界経済」について、筆者の見立てが書かれています。

政府と日銀のBSを連結してとらえれば、日本の財政再建に問題なしとする「統合政府論」についても肯定的に触れられていて、なかなか面白かったです。kuniはテレビと新聞のデタラメについて読みたくて買いました。お勧めです。統合政府論についてはまた別の機会に。

三菱自動車 パナソニック 技能実習認定取り消し

また、三菱自動車がやらかしました。っていうか、やらかしたことに対するペナルティが公表されたということです。1/26 日本経済新聞の記事です。技能実習生に本来させるべき(計画した)業務をやらせていなかったということで、今後5年間の技能実習生の受け入れを禁止するというもの。

何度やっても懲りない奴ら

三菱自動車のこの不正は去年夏頃にすでに報道されていましたね。日産自動車も同様に報道されています。燃費不正問題、検査不正問題、そして会長による不正行為。こういう企業がまだ生き残っているのが不思議です。

日産自動車はペナルティなしということでしょうか。去年6月の報道では、45人が計画と異なる作業をしていたとなっていました。厚生労働省のHPで確認してみましたが、認定取り消しの判断基準については良く分かりません。

同HPの報道発表資料「技能実習計画の認定取消の通知と改善命令を行いました」という資料なんですが、添付資料を見てぞっとしました。例えば三菱自動車の場合は別紙1が認定取消の内容となっているんですが、27名の技能実習生を例えば「認 1704005410」という認定番号で示しています。この記号が27人分ずらりと。

現代の奴隷制度と言われるのが分かるような気がします。実習生の個人を識別するために必要なのかもしれませんが、世間に公表する資料にそれ必要ですか?企業に通知する書面上で、実名で表示すれば良さそうなもんです。行政側にも外国人労働者を一個人として扱う姿勢が必要だと思います。

問われる企業のガバナンス

企業の頂点にいる者はどっさり稼ぐ。簿外でもいろいろ儲けちゃう。女性従業員、派遣社員、外国人労働者。時代とともにその矛先を変えながらですが、常に底辺に位置する従業員を搾取することで、一流と言われた企業が成り立ってきたわけです。「いい加減学びなさいよ」と言ってやりたいですね。

朝日新聞のニュースでは三菱自動車の首脳が「軽く考えてはいけない、非常に残念」と述べたとありますが、経営層の甘さ、軽さがにじみ出てます。外国人労働者を巡るトラブルこれから爆発的に増えそうです。ガバナンスのキモになっていくでしょう。

東京証券取引所の市場区分見直し

東証1部銘柄が多すぎとして、1部から2部へ降格となる企業が出てくるのでは、と市場再編に対する非難があるようですが、ガバナンスを切り口にどんどん降格させていったらどうでしょう。1部上場企業の経営層へのインパクトはデカいですよ。一部に生き残るために企業のガバナンスは向上するでしょうし、何より「一部上場企業は安心」と投資家に訴えることができます。もちろん、もともと2部の銘柄と区別できるようにね。kuniのお勧めです。

三井住友トラスト 責任銀行原則を支持 日本の辛い立場

1/22付け日本経済新聞の記事から。銀行に社会的責任を果たすよう求める「責任銀行原則」に、日本の銀行としては初めて支持を表明しました。

責任投資原則

最初にこうした動きが現れたのは「責任投資原則」でした。似てますが、「銀行」と「投資」のところが違います。責任投資原則は2006年に国連が公表したもので、略称PRIと表示されることもあります。責任投資原則は資産運用において、ESG(環境、社会、ガバナンス)問題に配慮することにより、社会的責任を果たして行こうという基本精神に賛同を求めたものです。つまり、まずは機関投資家を巻き込んだということです。

日本版スチュワードシップ・コードというのもありますが、長期的視点に立ち、投資において社会的責任を果たして行こうとするところは似ていますね。ただし、責任投資原則の方がESG問題により重きを置いた原則となっていて、6つの原則、35の行動が示されています。

責任銀行原則

そして今回三井住友トラストが支持を表明したのが、責任銀行原則です。こちらは略称PRB、今年の9月に発効予定ということで、昨年11月末にドラフト版が公表されていたところです。世界を代表する28の銀行が創設機関として責任銀行原則を公表しましたが、この中に日本の銀行の姿はありませんでした。

ここでカギになっているのが、日本がESGのうちの「E」、環境問題において苦しい立場に立たされていることなんです。震災で福島を失い、その後も次々とその他の原発を失った日本はいま、石炭火力発電に頼っています。そう、最も二酸化炭素排出量が多い発電方法に逆戻りしてしまっているんですね。

そのため、世界中の投資家や銀行が石炭火力への投資や融資を控える中、日本のメガバンクは同じような明確な行動がとれなくなっているんだと思います。メガバンクの辛い立場は十分理解できます。そしてここまで、日本の銀行からは責任銀行原則を支持できていなかったということです。

いま求められる国策

辛い立場に置かれていることは皆で理解したとしても、そこで思考停止しているわけにもいきません。震災で日本に起こったことを世界も一定程度理解してくれると思いますが、だからこそ、ここから何ができるかを前向きに考える姿を示していく必要があると思うわけです。

石炭10:原油7.5:天然ガス5.5 。何だかお分かりでしょうか。同じエネルギーを得るために燃焼させた場合に排出される二酸化炭素の量です。石炭火力がやり玉にあがりますが、石油や天然ガスもそれなりに排出されるんですね。石炭火力の二酸化炭素排出量を減らすテクノロジーの開発、国策として推しませんか。

また、以前当ブログで取り上げた洋上発電のような、再生可能エネルギーへの取り組みも重要です。もっともっと国策としてスピードを上げていくべきです。原子力発電の再開についても、もう一度しっかり議論する必要があります。野党の皆さんも与党の足を引っ張るための原発論ではなく、真剣に日本の未来を考えてほしいものです。

TOYOTAとパナソニックの電気自動車向けバッテリーの合弁会社設立が話題になっていますが、バッテリー作ったら電気も一緒に付いてくるわけではありません。このバッテリーに充電するための電力を新たに作らなければなりません。どう考えても今の日本の電力事情では、電気自動車を走らせる電力は供給できそうにないです。国民ももう一度しっかり考え、国策として強力に新しい電力供給体制を推進していくべきだとkuniは思います。

厚生労働省 毎月勤労統計 失敗の隠蔽

勤労統計の不適切調査

厚労省が所管する、賃金や労働時間の動向を示す毎月勤労統計が世間を騒がせています。本来とるべき方法とは違う方法で調査(全量調査するべきところを抽出調査していた)を継続していたというもので、なんとその期間は15年にも及んでいたようです。

加えて、この不適切な方法で調査を続けていた間、当該不適切な方法で調査してもよいという文章が、当時の「調査方法の手引き(マニュアルみたいなもの)」に堂々と書かれていたとか。つまり、楽な方法で不適切に調査しただけでなく、マニュアルの方も書き換えて、不適切ではないように偽装工作までしていたということです。

厚労省は昨年裁量労働に関するデータでも不適切な扱いがあり、メディから酷く叩かれていた時期がありました。問題ある統計が見つかって、咎められた。普通は他のデータは大丈夫なのか?と、横展開して調査を実施し、同様のミスや不正がないことを全力で確認するはず。厚労省の場合はそれができなかっただけでなく、勤労統計においては隠蔽工作までやっていたわけです。

膿を出し切ることの重要性

これまで当ブログで取り上げてきた上場企業の不正・不祥事においても、「あの時に十分調査して一掃しておいたら、ここまで酷い状況にはならなかったのに」と考えさせられる事例が少なくありませんでした。足もとで判明した事態を解決するだけでなく、他にも類似した行為が行われていないか、膿を出し切ることが重要です。

出し切ると言うと簡単なようですが、見えていないものを探す訳ですから、膨大な労力と時間を要します。それでも全社員が経営層の持つ危機感を共有して,その作業に当たることだけでも非常に有意義だと思います。これをやらなければ、従業員たちは経営層のその場限りの危機感を見切ってしまうことになるのです。

失敗の共有

優れた企業は失敗を見付けたら、それをすぐに組織で共有し、修正します。もちろん組織として発見できるように、その方法についても態勢(発見統制)を整備し、「失敗は咎められることなく会社に役立てられる」という企業風土も浸透させています。

前にも一度書いたことがありますが、マシュー・サイド著 「失敗の科学」という書籍がこの辺りに詳しいです。コンプライアンス業務に就いてらっしゃる読者には、是非読んでおいていただきたい一冊です。

外貨建て保険 説明不十分 販売増で苦情も急増

1/19 朝日新聞デジタル版の記事です。銀行が販売した外貨建て保険に対する、2017年度の苦情件数が急増したという内容で、生命保険協会がまとめた資料を紹介しています。「元本割れするリスク」や「解約時の税金など」に関する説明を受けていない、または不十分といった内容だと報じてます。

元本確保型

今さらなんですが、「元本確保」という言葉は何とかした方が良いかもしれませんね。このブログをお読みいただいている方は、金融リテラシーの高い方が多いと思いますので、この言葉に騙されたりしないと思うんですが、高齢者の場合はそうでもないんですね。

あくまで元本が戻ってくるのは、償還(満期)まで保有した場合であり、かつその建て通貨での元本ということでしかありません。途中で解約した場合や、償還(満期)時も為替が円高に振れていると円換算で元本を割り込むことがあります。

後で苦情になるのは高齢者

営業には流れというものがありまして、突然元本確保型の保険販売ではないんです。そもそも取引が始まるときには、「元本保証の商品だけにしてね」なんていう顧客の要望を聞いたうえでスタートするわけですが、その後営業員を信頼し始めると、少しづつ「あの人が勧めてくれる商品なら大丈夫」みたいな信頼が出来ていきます。

そうなったうえで、この低金利時代。営業員としても少しづつリスクを取って、少しでも顧客に喜んでもらえる商品を、と考えるようになります。しっかりリスクを説明したうえで、「じゃぁ、すこしだけやってみようかしら」となってくれれば良いんですが、そうでもないよろしくない営業員もいるわでです。

信頼関係ができたうえで、元本確保型という商品を勧められると、高齢者は留意すべきところ「確保と保証の違い」まで細かくチェックできません。一通り商品の魅力的な部分だけ説明を受け、契約に至ってしまいます。当然良いところだけしか説明されていないので、償還時や途中解約時に元本割れ、聞いていた話と違うという苦情等になります。

多くの場合が家族からの苦情

1月、5月、8月。苦情が増加する月なんですが、何故だか分かりますでしょうか?正月、ゴールデンウィーク、お盆。そう、実家を出て暮らす高齢者顧客のご子息等が、実家に戻ってくるタイミングで、契約に関する書類とかを見付けてしまう。そんなふうに苦情は増加するんです。それもご子息等からの問い合わせという形で。ご家族からの苦情って多いんですよね。

ご家族からの問い合わせであっても、お金にまつわる個人情報ですので、問い合わせに対してスムースな対応がなかなかできない。顧客本人の了解を得たり、ご家族であることを確認したりといった面倒な手続きが、ご子息の不信感を買い、火に油を注ぐことになったりもします。

朝日のこの記事

とりとめのない話になってしまいましたが、朝日のこの記事「2012年との比較で、販売が5倍近くに増加していて、苦情は3.3倍に増加」という説得力のないお話になってます。それって、苦情発生率でみると減少してるじゃん。

足元で苦情が増加している(1月なので)という話を聞いたはいいけど、足元の実態調査をすることなく、協会の古いデータで記事書いちゃったもんだから、、、ちょっと間の抜けた記事になってしまったんでしょうね。