4/25付日本経済新聞の記事です。「新型コロナウイルス感染症の治療を巡り、中国の衛生当局が熊の胆(くまのい)が入った薬を推奨し、環境団体が反発している。」と報じていました。ツキノワグマは国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定してるんですね。
熊の胆(くまのい)
熊の胆とは、クマの胆汁を乾燥させたものだそうです。中国にはツキノワグマやヒグマなどが生息し、熊の胆や食材需要がある手のひらが目当ての密猟がおこなわれているそうです。これに環境保護団体が反発しているというニュースですね。さらに中国では、熊を狭いおりに閉じ込め、体に穴を開けてチューブで胆汁を取る業者がいるんだとか。
日本でも
中華料理で「クマの手のひら」という話はkuniも聞いたことありましたが、クマの胆汁ですかぁ。少し気になって調べてみると、クマの胆汁は漢方薬では結構定番みたいですね。日本でも飛鳥時代から利用されているんだそうです。
熊胆(ゆうたん)とも呼ばれるようで、材料は、クマの胆嚢(たんのう)で、これを乾燥させて造られるそうです。健胃効果や利胆作用など、消化器系全般の薬として用いられるとのこと。中国人ってえぐいなぁと思ったら、日本人もお世話になっているようです。
アイヌ人や東北地方のマタギなんかは、実際に熊を狩猟して熊の胆を利用していたようです。近年、日本では狩猟者が減少していることや、乾燥技術の伝承が絶たれていることなどから、熊胆の流通量が減り、取引価格が上昇しているそうです。
このため、なんと中国などから密輸されているのではないかと考えられているそうです。中国の衛生当局が世界から批判されているというニュースでしたが、いやいや、、、日本も同じ穴の狢(ムジナ)ってわけです。日経もここを書かなきゃでしょう。
これを読んだ皆さんも、熊の胆目当てに薬局に走ったりしないように。