口座維持手数料の導入を検討 三井住友信託銀行

産経新聞の取材に対し、三井住友信託銀行の橋本社長が「口座維持手数料」の導入を検討する考えを明らかにした。というニュースがありました。

口座維持手数料

構造改革によるビジネスモデルの再構築が求められている銀行。構造改革の柱の一つと考えられているのが、この口座維持手数料の導入です。銀行の収益拡大に加え、収益の安定化をもたらすというメリットがあります。

とはいうものの、預金者にとって銀行は無手数料で預金を預かってくれると思ってますし、口座維持手数料なる言葉も知らない人が多いと思われます。導入した銀行から他行への預け替えや、複数の銀行口座を持つ預金者のメイン口座への集約といった動きが予想されます。銀行間の競争の構図が大きく変化しそうです。

まぁ、そんなことも当然考えられるわけで、以前から何度も検討はしてみたものの、実現できずにいる。というのが銀行の本音かと思います。最初にやるところは勇気いりますね。

米国の事情

この口座維持手数料、米国では結構スタンダードな手数料のようです。2017年度の口座維持手数料収益は、351億ドルに達し、非金利収入の約15%を占めています。kuniが読んだレポートでは、ウェルズ・ファーゴでは金利のつかない口座で月額10ドル、金利のつく口座で月額15ドルの口座維持手数料を徴求している。とありました。それぞれ預金残高が1500ドル、10000ドル以上あれば免除という条件は付いています。

また、すべての銀行が徴求しているわけではないらしく、おもに中小規模の銀行では口座維持手数料がかからないことが多いとも。

メガバンクから導入してみたら

日本でもメガバンクから導入してみたらどうでしょう。メガバンクと付き合う必要のない顧客は地銀や信金なんかに流れるでしょう。米国でも大手はブランド力もあり導入しているけど、中小は導入していないみたいな構図に見えますしね。同じような構造にしてみたらどうでしょうね。

「適当なこと言いやがって」って銀行の人に怒られそうです。けど、やってみなきゃ分からんよね。今回調べて、初めて知りましたが、SMBC信託銀行では月額2000円の口座維持手数料を取ってますね。ソシエテジェネラルやらシティバンクを統合してきた名残でしょうか。

トンボの姿を見かけない

9/16付け日本経済新聞のコラム「私見卓見」のタイトルです。このコラムは一般読者の方が投降した記事を紹介してるんですね。結構いい話が出てきます。今回の「トンボの姿を見かけない」も、非常に納得のお話でした。

蛍の姿を見かけない

kuniが小学生のころ住んでいた田舎。自宅のすぐそばには小川が流れていて、夏は蛍が普通に見られました。ごくたまにですが、家の網戸や蚊帳に飛んでくることも。しかしやがて蛍を見る機会は減っていき、引っ越しを機に二度と見ることがなくなりました。

ギンヤンマ オニヤンマ

一方、トンボはその後もたくさんいたような気がします。シオカラトンボ、麦わらトンボはもちろん、イトトンボ、赤トンボにギンヤンマ、オニヤンマ。近所の水田で、kuniが実際に捕まえたことのあるトンボだけでもこれくらいは思い出せます。

ギンヤンマやオニヤンマは体調もデカく、これを捕まえると子供たちの中でもヒーローでしたね。こいつら、なかなか獰猛で、共食いなんかもします。捕まえるときは田んぼのあぜ道で、虫取り網をブンブン音を立てて振ってやるんです。すると、縄張りを守るためなのか近くに威嚇するかのように飛んできます。そこを捕まえる。というか、振ってる網に飛び込んでくるイメージかな。

ホントに最近見てない

大きく脱線してしまいました。10年ほど前に家を建て、今の街に引っ越してきたんですが、それからトンボを見かけてないような気がします。東京には水田がないので、もともとトンボが住むには厳しい環境だったのかもしれないけど。

コラムでは、「人間の住む環境が悪化すれば、そこに生息するトンボは環境に弱いものから順に滅び、最後にはほとんどの種類のトンボを目にできなくなる。」と言っていて、最後には次のようなドキッとするコメントが。

「トンボが飛んでいるということは、とりもなおさず人間が住むに適した環境であることを意味する。」、、、「周りにトンボが生息し続けているか、トンボを目にできるか。それは、人間の住む環境を判断するうえで大事な指標といえる。トンボが周りに飛んでいれば誰しもハッピーになれる。」

ミレニアル世代 Z世代とな?

9/12付け日本経済新聞に「若い世代『環境』で企業選別」という記事がありました。ミレニアル世代は、企業が達成すべきこととして27%が「環境の改善と保護」を選んだとのこと。同じ回答を選んだ企業は12%にとどまっており、企業とミレニアル世代の優先事項がずれていると指摘していました。

また、「倫理に関する行動」を理由に、企業との関係を止めたり、減らしたりしたことがある人は、世界が37%で、日本は22%。日本のミレニアルはまだESGに対する意識が高くないということのようです。それでもこれから大きく変化してくると思います。

デロイトトーマツ 2019年デロイトミレニアル年次調査

日経の記事は、デロイトトーマツ 2019年デロイトミレニアル年次調査の結果を引用しています。この調査、デロイトのHPでサマリが公開されています。いくつか紹介しましょう。

日本のミレニアル世代の2年以内の離職意向は49%にのぼり、グローバルと同程度になってます。Z世代にいたっては、64%とさらに高く、若い世代の方が離職意向がより強くなっています。グローバルは61%。

また、5年以上同じ企業に留まる意向については、日本のZ世代が10%と、グローバルの同世代の19%を大きく下回る結果に。この辺りは結構ショッキングですね。kuniの会社でもこの世代の退職に頭を痛めています。

ところで、このZ世代ってなんや?と思われた方。kuniも知りませんでした。Z世代は、1995年から2002年までに生まれた世代だそうで、生まれた時からネットやスマホなどが当たり前に存在しているデジタルネイティブ世代らしいです。ちなみに、ミレニアル世代は1983年から1994年までに生まれた世代で、デジタルパイオニア世代だそうです。

ミレニアル世代はまさにkuniの息子たちの世代にあたりますが、それでも理解不能な世代です。Z世代ともなるともう、、、読者にこれらの世代の方がいらっしゃったらゴメンなさい。

台風15号の教訓 老朽インフラ

台風15号による大規模停電、当初の想定よりもかなり厳しい現実となってしまいました。今なお電気のない生活を強いられている千葉県の皆さんには、心からお見舞い申し上げます。見込みが甘かったと、また東電が批判されてますが、そんなことより今皆に何ができるかという前向きな議論にしてほしいものです。

露呈した老朽インフラ

日経も取り上げていましたが、日本の電力や道路、都市ガス、水道などのインフラは高度成長期に構築されたもの。その老朽化は以前から折に触れ問題視されてきました。公共投資で一気に更新していくのは難しいでしょうが、新しい発想、新しい技術で、できるだけお金をかけずに対応していきたいものです。

遠くの田舎で発電した電力を送電線で都心に届ける、といった発想はもうやめ。再生エネと蓄電池によるVPP(バーチャル・パワー・プラント)と小型の燃料電池による発電所を組み合わせた地域ごとの自立した給電システムを構築する。そんな発想をすれば、巨大な鉄塔で送電網を作る必要はないでしょう。

洋上風力発電なんかもそう。関東近辺では千葉県沖が設置候補としてあがっており、一部プロジェクトもスタートしていると思います。東電が原発を失った直後から、この洋上風力発電に取り組んでいたら、今回倒れた送電線の鉄塔の影響はもっと小さくて済んだかもしれません。

取り戻すよ、数十年

公共インフラでは約50年間、待ったなしの更新時期が来ています。同じよう企業の基幹システム等も約30年間。こちらも更新時期です。さらに企業の工場設備、製造ラインなどもそうですね。バブル後の委縮した経済、経営姿勢もあり、更新需要がそこら中に出てきたわけです。

悲観的になることはありません、もう一度日本を作り直すつもりでいきましょう。この巨大な内需は日本の景気を大きく引っ張っていくことになると思います。。。と、kuniはかなり楽観的です。

燃料電池自動車(FCV) 燃料電池のお話

水素・燃料電池戦略協議会(経済産業省)が、水素技術の普及に向けた技術戦略を議論し、研究開発における重点3分野をまとめた。と日経が伝えていました。3つの重点分野とは、燃料電池、水素ステーションや水素の輸送技術、そして水素製造に必要な水電解技術です。

燃料電池の仕組み

この記事を読んでいて、いまさらながら燃料電池の仕組みって?という疑問が。最近都内でも燃料電池バスをたまに見かけるようになりました。ということで今日は燃料電池の仕組みを。

小学校で水の電気分解の実験はやりましたか?水に電気を通すと、水素と酸素の泡が出てくる。アレです。燃料電池の仕組みはその逆で、水素と酸素を反応させて、電気を取り出すわけです。なぜか、燃料電池という名前なもんですから、電池をイメージしてしまいますが、実際は発電機です。水素発電ですね。

この燃料電池の特徴は、発電効率が非常に高いこと、地球温暖化ガスや大気汚染物質を排出しないこと、水素という資源が豊富なこと、エンジンやタービンに比べ極めて低騒音なこと、があげられます。

克服するべき課題

冒頭で紹介した水素・燃料電池戦略協議会が定めた3つの重点分野こそ、今後克服しなければならない課題です。まずは水素をどうやって輸送し供給するか。自動車用であれば水素ステーションが一定程度普及しなければなりません。公共交通機関から導入が始まっているのは、この供給の問題が解決しやすかったからでしょう。

また、水素をどうやって効率的に製造するかというのも課題です。ここで注目されるのは、地方で再製エネ発電で作られた電気を利用して、水を電気分解して水素を製造。その水素を消費地に輸送して燃料電池で発電という方法です。水素をエネルギーの輸送、貯蔵媒体として使うということです。

そして、3つめが燃料電池に使用されるプラチナの代替材。高価なプラチナ以外の素材を使った燃料電池の開発も課題です。どうでしょう、マフラーから水蒸気だけを吐き出しながら、静かに走る燃料電池自動車。その姿をイメージできるようになったでしょうか。