ブロードリンク 次の公表事実に戦々恐々

IT担当者様、、、HDDの廃棄業者確認できましたか?不幸にして再委託先辺りでブロードリンクが出てきた会社さんもあるでしょうね。自社でツールを利用したデータ消去、消磁によるデータ消去されてました?、、さらに廃棄証明書等は徴収済みになってましたか?

ブロードリンクの対応

同社の調査によると、犯人がネットオークションで売却した「記憶領域のある商品」は3,904個。これの画像から確認できるシリアルNoなどを取得し、同社が該当期間中に扱った228,832個と突合作業をしています。

「上記の突合せされた商品に関し、弊社の在庫データから仕入先の割り出しをすることにより、今後のリスクの把握が可能となります」とも記されています。

そりゃ確かにそうなんだけどね。突合結果が公表(一般に公表されなくとも個別に通知)されると、その企業はどんだけ不幸になることやら。いっそのこと「それやめてほしい」と思ってる人も少なくないでしょう。民間企業が受けるダメージは自治体の比ではありません。

ユーザーの責任はどこまで

自社のPCのHDDが転売されていたことが判明。。。このとき自社としてどこまでの対応でができていれば、世間から叩かれることなく済ませてもらえるんでしょうね。神奈川県庁は「フォーマット(初期化)しただけ」ということで叩かれました。

最終的な廃棄に関しては、ブロードリンク等の専門業者に任せるとしても、ユーザー企業としても少なくとも〇〇〇〇までは処置するべき。という水準(相場)が見えないため、ユーザーも相当悩むことになりそうです。すでに会議でお偉いさんから詰められた方もいらっしゃいますかね。

① ソフトウェアによるデータの上書き消去
② 強磁気を使ったデータ消去装置によるデータ消去
③ 物理的に破壊してデータ消去

一般的にはこういった方法でデータを消去しますが、さてユーザー企業においてどこまでの対応が求められるようになるんでしょうか。業者とかわす契約書の中で業者責任を明確にしておくという手もありそうですが、世の中にどう響くか。やっぱ、全部ですかね。

特別調査委員会設置 ネットワンシステムズ 日鉄ソリューションズ

ネットワンシステムズ株式会社と日鉄ソリューションズ株式会社は、12/13、特別調査委員会設置のお知らせを発信しました。両社ともこれまで社内調査を進めてきましたが、ここで外部の専門家を入れて特別調査委員会を設置することになったということです。

かなりの類似性

これって単なる偶然なんでしょうか。それまで社内で進めてきた調査を、同じ日に特別調査委員会設置へ格上げ。また、東京国税局による税務調査の過程で指摘を受けた取引であり、取引の実在性が問題となっているところまで一緒なんですね。

ネットワンシステムズでは、「一部の取引について納品の事実が確認できない取引との疑義」と表現されてます。また、日鉄ソリューションズでは「一部の物品仕入販売型取引に関し、その実在性に疑義を示された」と説明されています。要するに売上げの計上に係る疑義ですね。

両社の間での取引が問題になっているということでもないんでしょうが、類似点が多すぎてどうしても気になってしまいます。そこで思い出すのが・・・。

6年前の悪夢再び?

売り上げの過大計上、循環取引など、、、何が出てくるのか待つしかありませんが。ネットワンシステムズに関しては、6年前の事件が頭をよぎった株主も多かったんじゃないでしょうか。発表後、月曜日の株価が一時400円以上下げたことからもそうした背景を感じさせます。

この事件、社員が外部業者らと共謀して、架空の外注費名目で同社に対し不正な請求を行わせる手口で、7年間で8億円近いお金を騙取していたというもの。この時の共謀した犯人3名は、ネットワンシステムズ、十六銀行、TISの社員でした。

いやいや、ネットワンシステムズと日鉄ソリューションズの間でまた同じことが・・・、と疑っているわけではありません。たまたま同じ日だっただけだと思います。

象印マホービン 最大28万件の顧客情報流出 フィッシング詐欺も

象印マホービンは、同社のグループ会社が運営するショッピングサイト「象印でショッピング」がサイバー攻撃を受け、顧客情報最大28万52件が流出した可能性があると発表しました。流出した情報のうちメールアドレスが使われ、いわゆるフィッシングサイトへの誘導も行われています。

ショッピングサイト システムの脆弱性

28万件というのは、同サイトの利用者全員のことのようですね。最初に目にしたときはリスト型アカウントハッキングかと思いましたが、全部抜かれているとなると違いますね。システムの持つ脆弱性を突いたまさにハッキング。顧客情報を抜かれたうえ、サイトもフィッシングサイトに改ざんされてしまったようです。

顧客情報にはクレジットカード情報は含まれていなかったようで、そのため攻撃者はカード情報を手に入れるため、手に入れたメールアドレス宛に、フィッシングサイトのURLを添付した不正メールを発信。URLをクリックした顧客はフィッシングサイトに誘導されます。

そこでカード情報とパスワードを入力させ、これを盗み見しようとしたわけです。っていうか、入力した情報は盗み取られてるでしょう。実際に使われた誘導の文句は「おめでとうございます。オリジナルQUOカードキャンペーン実施中」。ログインすることで手に入るという流れでしょうか。

狙われたサイト

象印ユーサービス株式会社が運営するこの「象印でショッピング」。今は閉鎖中で確認できないんですが、どうやら同社商品の部品や消耗品を販売するサイトだったようですね。高額の買い物する顧客もなく、そのため、サイトの安全性に対する配慮が不足した、、、といった面はあったのかもしれません。

しかし、攻撃者は顧客の情報が手に入ればいいわけですから、サイトの安全対策は怠れません。フィッシングサイトがこれほど簡単に、かつ本物らしく作られちゃうわけですから、顧客のメールアドレスだけだとしても管理はしっかりしてくれないと。これ、すべてのサイトへの教訓ですね。

給料ファクタリング 債務者を食い物にする輩

給料を事実上の担保として資金を提供し、法外な手数料を要求する「給料ファクタリング」の被害が広がってきているようです。SNSを通じた融資の投稿に、前借りする感覚で利用するケースが目立つと言います。金利ではなく手数料を取るサービスですので、利息制限法の規制を受けません。

総量規制 → 銀行個人向けカードローン → 給料ファクタリング

消費者金融に手を出し、多重債務の罠にはまる。借金を借金で返す悪循環を繰り返し、挙句の果てに自己破産や自殺といった社会現象が問題になりました。多重債務者をなくそうと導入されたのが総量規制です。年収の3分の1までしか借り入れができないというヤツですね。

すると今度は、低金利で収益の上がらなくなった銀行が、総量規制の制約を受けないことを良いことに、個人向けカードローンを積極的に取り上げます。数年間でカードローン残高は倍増し、6兆円まで積み上がります。

銀行が収益のためになりふり構わず拡大させた個人向けカードローンでしたが、やはりその倫理観が社会的に問題視されるようになり、金融庁が止めを刺す格好でピークアウトします。これで銀行は飯の種を一つなくしてしまいました。

銀行がカードローンで貸さなくなっても、借りたい人が居なくなるわけではありません。需要がある限り、それにこたえようとする(付け込もうとする)輩が出てくるんですね。次の役者がファクタリング業者というわけです。

SNSは少額債権の宝庫

ファクタリング業者は、もともと中小企業が持つ取引先への売掛債権をターゲットにしてきたわけですが、少額でより債権回収が容易な個人の給料に目を付けたわけです。比較的若い人が大勢閲覧し、知らない相手とのコミュニケーションも障害になりにくいSNSは、彼らにとって最高のツールになっているようです。

業者に住所と会社名、月給、支給日などを送ると、その日に10万円振り込まれてくる。融資条件は1カ月後に手数料を含む15万円の返済という具合です。年率600%の計算になります。それでも、金利と違って手数料は法律で規制されていません。今のところ法に抵触する行為ではありませんが、かなり悪質な行為です。皆さん気を付けましょうね。

チャレナジー(Challenergy) 垂直軸型マグナス式風力発電機

マドリードで開催されている第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)。小泉環境相の演説は不評でしたが、民間はジャパンパビリオンを展示して頑張っているという報道がありました。その中でも目を引いたのが、チャレナジーの垂直軸型マグナス式風力発電機です。

チャレナジー(Challenergy)

2014年に設立された会社のようです。社長は清水敦史さん。東日本大震災がきっかけになり、キーエンスのエンジニアから転じてこの会社を設立。垂直軸型マグナス風力発電機を発明されたんですね。

ホームページの社長の挨拶。「風力発電にイノベーションを起こし、全人類に安心安全な電気を供給する」とあります。「大手電機メーカーで研究開発に従事していた当時に、東日本大震災とそれに伴う原発事故を目の当たりにし、エンジニアとしてエネルギーシフトに革命をもたらす事業を興すことを決意しました」とも。  メチャカッコイイっすね。

マグナス式風力発電

マグナス力について、同社のホームページでは次のように説明されています。

回転する円柱または球が一様流中(風や水の流れの中)に置かれたときに、その流れの方向に対して垂直の方向に力が働くことを「マグナス効果」といい、こうして生み出される力(揚力)がマグナス力です。野球のカーブボールやゴルフのスライスといった現象も同じ原理によるものです。

いろいろメリットはあるようですが、最大のメリットは台風のような激しい風でも安定して発電できることだそうです。kuniも実は気になっていたんですね。最近当たり前のようにやってくる大型台風とか、あの大型プロペラの風力発電って大丈夫なのかと。あまり報道されないけど、実際にはけっこう壊れてるみたいです。

台風や突風に強く、一般的な風力発電と比較して低回転のため、騒音やバードストライクなど環境影響の低下も期待できるとのこと。既にTHKが量産化の支援もしているみたいです。期待できそうですね。

もし同社の方が読んでおられたらですが、ホームページのニュース一覧、12/2のニュース、、、COP24になってますよ。