クレアホールディングス(1757) 株主による臨時株主総会の招集許可申立て

クレアHDは8/17、臨時株主総会の招集を請求していた株主により、東京地裁に臨時株主総会の招集許可申立てが行われた旨を公表しました。今年1月には、レオパレス21においても村上ファンド関連といわれる株主との間で同様の事件がありましたね。

クレアHD

よく分からない会社です。本社の所在はコロコロ変えるし、社名も何度も変わってます。キーイングホームとか千年の杜なんて社名の頃は存在くらいは知ってましたが。毎期、赤字を垂れ流して、株価は5月辺りまでは20円台。直近で100円近辺。デイトレーダーさん御用達銘柄ですかね。

臨時株主総会の招集

クレアHDを取り上げるというよりは、臨時株主総会招集の一連の流れを確認するのが目的で書いてます。何が起きているかというと、まず議決権の3%以上を6カ月以上保有する株主、セノーテキャピタルが臨時株主総会の招集を請求しました。7/9のことです。

この請求に対し、クレアHDは当該株主の意見に賛同するかのような意見を表明しながらも、臨時株主総会招集を最終決定しません。8/7に途中経過なるお知らせは開示したものの、やはり招集することなく、ダラダラと時間をかけていました。

そこへ、8/17、東京地裁から株主総会招集許可申立事件に係る書類の送達を受けた。という流れです。この日のお知らせの中では、招集に向けて前向きにいろいろと準備を進めてきたのに、「裁判所へ申し立てた当該株主様の真意を量りかね困惑しております」などと表現されています。

当該株主が株主総会の招集請求をクレアHDに対して行ったにもかかわらず、その後遅滞なく株主総会の招集手続きが行われないため、裁判所の許可を得て、自ら株主総会を招集しようとしてきた。。。というのがここまでの流れです。全て会社法が定める手続きに則っています。長くなってしまったので、続きは明日にでも。

プラコー(6347) 株主による臨時株主総会の招集請求

7/30、「深夜の開示情報 トラスト、キーホルダー、ハイアス・アンド・カンパニー、プラコー」という記事で、軽く株主提案の内容だけ取り上げたプラコー。会社側の意見表明を待って再度取り上げようと思っていたのですが、ちょっとフライングで書いちゃいましょう。

2016年にも

調べていて初めて知ったのですが、この会社とこの株主、因縁の対決なんですね。請求してきた株主は、「有限会社フクジュコーポレーション」。代表者は井出和成氏です。なんとこの株主、2016年6月の定時株主総会においても株主提案をされてます。

提案の内容は、井出氏を含む5名の取締役選任と監査役1名の選任というもの。しかしこの提案、株主総会では否決されています。で、さらに、同じく会社側が提案した取締役5名の選任(再任)と監査役2名の選任(再任)という議案も否決されました。

1号議案から4号議案まで、すべての議案が否決されるという珍事が起こったんですね。で、プラコーは代表取締役含む取締役全員が任期満了により退任ということになったわけです。

この時から1年間、会社法第346条第1項及び会社法351条第1項の定めにより、取締役としての権利義務を有するとして、役員等に欠員を生じた場合の措置が適用され、否決された取締役が任務を継続しています。

そして今回は

因縁の対決第2ラウンドの場は臨時株主総会になります。今回フクジュコーポレーションは取締役5名の選任に加えて、代表取締役含む4名の取締役の解任を提案しています(臨時株主総会であり、会社側の選任議案がないためだと思われます)。また、買収防衛策廃止の議案もありますね。

で、これに対する会社側意見がそろそろ出てくるかと。前回も反対していますので、今回も当然反対意見が出てくるでしょう。このフクジュコーポレーションの代表者、仕手筋ではないかとの見方もあるようです。株価の方も動意付いていますしね。この後どう展開していくんでしょう。

今年は台風が少ない 7月月間発生ゼロ

今年は台風が来ないなぁ、、、なんて思っていて、調べてみたらいろいろと。7月一カ月間で台風の発生はゼロだったそうです。これはなんと記録が残っている1951年以降で初めてのことだそうです。まぁ、そのかわり7月いっぱい梅雨が明けませんでしたけどね。

令和2年の台風発生状況

今年の台風は、5月に1個、6月に1個発生しましたが、7月はゼロ。そして8月に入って8/21現在で5個発生しています。2019年は8月までに12個、2018年は同8月までに21個発生しているので、ここ最近の感覚では相当減ってると感じるわけです。

発生数も減っていますし、実際日本に接近した台風の記憶もあまりないですよね。台風4号が中国と朝鮮半島に上陸したのと、台風5号が東シナ海から日本海へ抜けたくらい。最も接近したこの台風5号も、勢力は大したことなかったような。あっ、失礼。沖縄の皆さんには二つとも被害があったかも。

気象予報士さんたちの予想では、7月までは少なかったけど8月、9月と盛り返し、9月がピークみたいな予想をされている方が多いようです。さて、どうなるんでしょうね。

長梅雨に新型コロナ

関東地方の梅雨明けは8/1でした。6/11~7/31まで50日以上も降り続いたわけです。おまけに新型コロナウイルス対策でいろいろと大変でした。もう何なら台風はこのまま無しでも良いのでは。

降らなきゃ降らないで、夏場の水不足で困ってしまうんですが、長梅雨の影響で今年は大丈夫なんじゃないかと。利根川水系の9つのダムを見ても、薗原ダムを除き80%以上の貯水率となっているようですし。9ダム合計で見ると貯水率は93%だそうです。

民事再生の虎杖東京 関連会社 AIKジャパンが架空取引に(その2)

虎杖東京(いたどりとうきょう)の関連会社、AIKジャパンコーポレーションが、複数企業間の架空取引に巻き込まれ、金融機関からの借り入れで支出した資金が回収不能となり、金融機関にデフォルトを起こした事件。事件の輪郭が見えてきましたので、、、第2弾です。

(株)イースター 、 FEP(株)

AIKジャパンはもともと飲食店向けの什器や厨房設備販売の会社です。が、架空取引に巻き込まれたのは家庭用・業務用電気製品卸事業なんですね。

ここまでで名前があがってきた企業は、イースターという会社とFEPという会社。おそらくイースターという会社がAIKジャパンの社長に架空取引の商流に入ることを持ちかけたようです。17年2月といいます。仕入先として紹介されたのがFEPという会社です。

翌月から、FEPから仕入れた家庭用電気製品をAIKジャパンがイースターに販売。イースターから最終的に家電量販店に販売する取引が始まったようです。その後、AIKジャパンが直接家電量販店に販売するルートに変更されます。

取引は急拡大していきますが、19年12月に予定されていた家電量販店からの入金が途絶えます。AIKジャパンが家電量販店に直接問い合わせますが、入金の件も、これまでの取引についても全く存在しません。家電量販店は名前を利用されていただけ。

架空取引詐欺?

家電量販店の発注書は偽造されたもので、おそらくFEPが家電量販店になりすまして発注や入金することで取引を循環させ、AIKジャパンを信用させてきたものと思われます。イースターとFEPが巧みに取り込み、架空取引でそこそこ儲けさせておいて、最後の取引では仕入れ代金を丸々持ち逃げしたという顛末のようです。

入金が途絶えたタイミングでイースター、FEPともに事務所を閉鎖しドロン。連絡が取れなくなりました。この一連の架空取引で両社に支払った16億円がAIKジャパンの損失となっています。その後コロナショックもあり、虎杖東京まで巻き込んで倒れることになりました。

国交省 施工管理技士の不正受験防止対策

これは見落としていました。建設業法に基づく施工管理技術検定の不正受験と施工管理技士資格の不正取得が発生したことを受け、国土交通省は再発防止策の検討に着手しました。8/4、有識者会議の初会合を開催。10月下旬に提言案を取りまとめるとのこと。

おさらい

国家資格「施工管理技士」を取得するための試験には、最終学歴・修了した学科に応じて、受験に必要な実務経験年数が課せられています。実務経験は所属企業による証明(押印)と受験者自らによる誓約(押印)によって信頼性を担保している。はずでした。

ところが大和ハウス工業が昨年12月、社員371人が実務経験の要件を満たさずに受験し、施工管理技士を取得していたことを国交省へ報告しています。今年に入って水道機工、水機テクノス、さらに西武建設、西武造園が実務経験に不備があったと報告しています。

検討の方向性

国交省は受験プロセスの課題を把握した上で、講ずべき防止対策を検討する有識者会議「技術検定不正受検防止対策検討会」を始動させました。

検討の視点として、「受験前」=社員の適切な実務情報の記録・管理の在り方、「受験申請・審査時」=実務経験の適正な申請・証明のための確認方法と不正申請の抑止策、「受験時」=実務経験に基づく能力の評価方法。こんなアプローチを考えているようです。

まだ何も決まっていないんですが、どうも受験プロセスがより複雑になっていく方向の議論になりそうな予感が・・・。

実務経験を所属企業による証明(押印)と受験者自らによる誓約(押印)によって担保するという性善説には無理があることが証明されました。それでも、不正があった場合の措置として、所属企業への行政処分(営業停止)や課徴金といった罰則を設けることで、現行のの受験プロセス、まだ十分機能させられると思うんですけどねぇ。