証券業界で多用される言葉です。要するに、よく分かりませんって言ってるだけのことなんですけどね。この言葉に注目しながら新聞とか読むと面白いです。お勧めです。
9/14付け日本経済新聞より
このブログを更新している時点から24時間以内の日本経済新聞の記事で、この「不透明」という言葉、なんと20件ほどの記事で使用されてました。kuniは汗かきで紙の新聞読むと手が真っ黒になるため電子版を愛用してます。電子版の検索で20件の記事がヒット、ですから紙の新聞の記事数とは一致しないかもしれません。
アップル成長に新興国の壁 廉価版効果は不透明、「有事の金」は色あせたのか、年末株高論に勢い、米中貿易協議再開を検討、スルガ銀株15年ぶり安値、たまる日本株買い意欲ヤフー株一夜で1兆円需要、、、これらのタイトルの記事の中で使われています。読んでみてください。
基本的な使い方
辞書で調べてみると、「ことの成り行きや実状などが、はっきり示されないこと。また、そのさま。」、「情勢がはっきり見通せないこと」とありました。だから、外からでは内部の事情が伺い知れないような場合、たとえば、「スルガ銀行のガバナンスの実体は不透明だ」などと言うんでしょうね。これは前者の意味で正しく使われている例です。
証券界でもっともよくある使い方は、「何かしらの企業のアクションに対して、・・・業績の回復につながるかは不透明」というような言い回しです。後者の意味で使用されているということですね。
株価の見通しを語る証券会社や経済評論家がよく使うんですが、調査した事実を書き連ね、いろいろ理屈を並べたうえで、最後に「不透明」とくるわけです。
結局わかんねぇのかよ。そこを聞きたいんだろが。と、ツッコミたくなる訳ですが、最近はこの手の逃げ方が常態化しています。見通し、予想なんだから、ハズしても良いから「私は業績の回復にかなり寄与すると思う」って言い切ればいいのにね。その方がファン増えると思うんだけど。言葉の使い方は間違ってないかもしれないけど、あんたらが使っちゃダメでしょ。というお話でした。
サラッと読んでしまうと気が付かないんですが、気をつけて読んでみると分かると思います。本人にも分からないんだ、ってことが。 以上、とても便利な言い回しでした。