飲食店情報検索サイトを運営する「ぐるなび」は5/6、「従業員賞与の減額に関するお知らせ」を公表しました。新型コロナウイルス感染拡大に伴う厳しい事業環境に鑑み、6月に支給を予定している従業員の賞与について、支給見込額より50%減額するとしています。
従業員賞与の減額
従業員の賞与等の減額については、以前、幸楽苑の事例を取り上げたことがありました。昨年5月のことです。減額の内容は、月額給与の20%と、夏季賞与の不支給という強烈なものでした。
今年4月には、三越伊勢丹ホールディングスが、やはり新型コロナの影響による業績不振に伴い、従業員賞与等の減額を公表しています。同社の場合は従業員一人当たりの減額率は伏せ、総額で37億円を減額するという公表の仕方でした。
そして今回はぐるなびです。新型コロナウイルスの感染拡大により、飲食店情報のサイト掲載料収入が減るなどして、業績が悪化していることに伴う措置です。同社の場合は「支給見込額より50%減額」とだけ公表し、総額で人件費がいくら削減できるのかは公表していません。
役員報酬は?
一方で役員報酬の減額等の話題がなかったので調べてみました。昨年10月末に無配になる旨と一緒に公表してますね。「取締役(社外取締役を除く)については年間固定基本報酬の2割相当を自主返上。常勤監査役についても年間固定基本報酬の1割相当を返上」というものです。
しかし、従業員の賞与の削減率を公表するのっていかがなもんでしょうね。経営が株主に対して責任の取り方を示すのは理解できますが、従業員も株主と並ぶステークホルダーです。減額するのはともかく、減額率を示す必要があるんでしょうか。kuniとしては、経営の責任の取り方を公表しつつ、従業員にも配慮する三越伊勢丹スタイルが良いんじゃないかと。