シャープ 連結子会社の不適切会計 調査委員会を設置 カンタツ

シャープ株式会社は12/25、同社の連結子会社であるカンタツ株式会社において、不適切な会計処理が行われていたことを公表しました。カンタツ社に対して、徹底した網羅的な調査を行う必要があるとして、外部の弁護士、公認会計士を含む調査委員会を設置しています。

カンタツ株式会社

もともとは関東タツミ電子株式会社。2005年にカンタツに社名変更してますね。創業当時は液晶プロジェクターの光学ユニットを生産していて、2000年代に入ってからは携帯電話カメラ用のマイクロレンズユニットの設計・製造を始めています。

現在もこれが主要事業で、2017年当時のニュースでは、スマホレンズ大手と呼ばれてますし、「アップルの iPhone にもレンズを供給する有力サプライヤー」などと説明されてます(日経記事)。シャープは2017年にカンタツの増資を引き受けるなどして筆頭株主になっています。

カンタツの連結売上高は2018/3月期:179億円、2019/3月期:183億円、2020/3月期:192億円と毎期伸ばしています。この中に実体のない売上が含まれているということのようです。

不適切会計の概要

シャープ本体の内部監査部門がカンタツに対して11月監査を実施。その際に、注文書がなく製品の出荷なく売上を計上していることが判明しました(今期ですね)。

そしてさらに調査を進めると、前年度から長期滞留している売掛金に関する売上についても、同様に複数の不適切な会計処理が存在していたとしています。

先ほど同社の売上の推移を見ましたが、一方で営業利益で見ると2019年3月期が赤字になるなど、純利益ベースでは苦しんでいます。何がなんでも業績を回復させる、、、みたいなプレッシャーがかかっていたような感じにも見えますね。あとは調査結果を待ちましょう。