日立金属 品質不正を受け 社長ら5人引責辞任

先月末、発覚した検査不正に関し、外部の専門家から構成される特別調査委員会を設置して調査を行っていた日立金属ですが、5/27、社長ら5人の引責辞任を公表しました。日立製作所出身の西山光秋会長兼最高経営責任者(CEO)が6月から社長を兼任するそうです。

検査不正の経緯を復習

2020年1月、安来工場において製造する特殊鋼について、品質に係る不適切行為が行われている旨の情報提供を受け、一部において不適切行為が行われていたことを確認しました。

同じ1月、今回新社長になる日立製作所の西山光秋・執行役専務兼最高財務責任者(CFO)が、日立金属の会長兼最高経営責任者(CEO)に就く人事を内定したと報じられました。就任は4月1日付です。

4月27日、当社(日立金属)及び子会社の一部製品における検査成績書への不適切な数値の記載等について、という検査不正に関する公表が行われています。特別調査委員会もこの時点で設置を表明。今もなお調査は継続中です。

日立の子会社管理

こうして一連の流れを確認してみると、検査不正を把握した1月時点で、日立としては日立金属の経営陣の更迭を決めており、実質的なすべての権限は日立から送りこまれた西山氏が握っていたということでしょうね。

20年3月期の決算発表に合わせて、検査不正が行われていた部門の責任者(社長含めて5名)を辞任させることも既定路線ということのようです。

佐藤執行役社長、渡邉執行役常務、長谷川執行役、平野執行役、平木取締役の5名が5/31付で辞任、または退任となっています。プロパーの社長に代わって親会社の専務が社長兼会長に。日立としても何が何でも建て直して、早く売らねば、、、なんでしょうね。果たして現場がついてくるかどうか。