イラン イラク レバノン 新春相場は荒れそうで

今年は暖かいお正月でしたね。お天気も良くて日本は良いお正月でした。そんな日本で正月気分を壊してくれたのがゴーン氏の逃亡事件。レバノンに逃亡した件で大騒ぎです。かと思えば、久しぶりに大幅な円高とシカゴで日本株急落とか。今度はイランの司令官がアメリカ軍によりイラクで殺害とのニュースです。

シカゴ日本株先物

イラン要人殺害の報道を受け、原油は急騰、円も一時11月以来の107円台へ急伸。ニューヨークも下げればシカゴ日本株先物も前日比400円安の2万3290円で引け、30日の大取終値を350円下回ったそうです。年末年始のリスク回避で手仕舞っていた皆さんは大正解でした。2020年もすんなり上げていく相場ではなさそうですね。

しかし、なんでこんなにいろいろ起きるんですかね、中東。石油の時代が終わってくれればこの地域も安定してくるのかと思いきや、その時代の流れを巻き戻したい輩が居るってことでしょうか。まだまだ株式市場は振り回されます。

世界地図で見ると

あらためて世界地図を眺めてしまいました。アフガニスタン、イラン、イラク、シリア、レバノン。中東を東から地中海まで辿ると、こんなふうに今旬な国々が並んでます。まぁ、とにかく物騒な話題しか聞こえてこない国々ですね。イランとイラクってこんなに長い国境線で接してるのかと、今さらですが。

三度目の正直?

米国というかトランプ氏は、昨年6月に米国の無人機が撃墜された際、報復措置としてイランへの空爆を仕掛けようとしましたが、直前で中止。9月に起きたサウジアラビアの石油施設への攻撃もイランが関与したと断定しましたが、同国に対する軍事攻撃は見送っていました。そしてとうとう今回は武力行使へ。

弱腰批判に対する三度目の正直となる武力行使。いずれ対北朝鮮に関してもこういう強硬姿勢を取り始めるんでしょうかね。「遠くの戦争は買い、近くの戦争は売り」という相場の格言がありますが、北朝鮮は近過ぎて、、、。

会員制リゾートが復活してるそうで

お正月の日本経済新聞で「会員制リゾート復活」という記事がありました。1998年にピークアウトした会員制リゾート、2002年に底を打ち、2018年には20年前のピーク時を上回っているとのこと。訪日観光客の増加で高級ホテルの予約ができなくなって、、、というのが原因だそうです。

別荘は人気離散

一方で、総務省によると国内にある別荘やセカンドハウス用の「二次的住宅」は18年に約38万戸。ピークだった15年前の約4分の3に減ったそうです。税負担など維持コストの重さが敬遠されているとのこと。以前kuniも知人の別荘に連れて行ってもらったことがありますが、たまにしか使わないゆえに、メンテナンス(草刈りや掃除)の大変さを実感しました。敬遠されるのもわかるような気がします。

ゴルフの会員権も

ゴルフの会員権もあまり派手な話題を聞きませんね。バブル当時は会員権が何千万円になったとか、億円超えてきたみたいな景気のいい話をしょっちゅう聞きました。ゴルフ会員権がまさに投機の対象になってたんですね。若い人には想像がつかないかもしれないけど。

資産価格が高騰する場面ゆえ

株価が上昇、不動産価格も上昇。低金利下の金余りで資産価格が軒並み上昇し始めています。おそらくバブル時のゴルフ会員権のような投資対象が現れてくるんでしょうね。それが会員制リゾートの会員権なんでしょうか。歴史は繰り返す、といいますが、毎回少しずつ形を変えてやってきますからね。そう単純な話でもなさそうです。

オリンピックや大阪万博も控えつつ、堅調な訪日観光客。ホテル需要はバブルの域に近付きつつあるように見えますが、あと数年はもちそうな感じ。さてさて次のバブルはどこに現れるのか、も気になるところです。

こんな国、こんな企業までゼロ金利で資金調達できるなんて

1/3付け日本経済新聞の「政治が冷ます景気の熱 絡み合う世界の債務」という記事。少々気になりました。今世界で起きていること、それもかなりの勢いで。異常なイールドハンティングというやつです。マイナス金利に沈む各国から、少しでも高い利回りを求めて資金がさまよっています。

次のクラッシュがあるとすれば

投資をしている人なら誰もが、次に急落する場面があるとすれば、いったい何が引き金になるのか、何が原因になるのか、を考えると思います。日経の記事では、「債務の連鎖とでも呼ぶべき現象が国境を越えて起きている」と指摘していました。

分かりやすいところでいうと、日本の銀行がやっていること。貸出先に困った銀行が大挙して海外での投融資を増やしてきました。今では日本はグローバルな銀行資金の最大の出し手となっています。海外へというとメガバンクだけのことのように見えますが、地銀等でも状況は同じです。

リスクの高いクレジット商品、例えばジャンク級(投機的格付け)に近い外債やローン担保証券(CLO)などへの投資が増加しているようです。リスクを取ってでも高い利回りを求めざるを得ない。やはり地銀等も同様の行動を取っています。

ここへきてゼロ金利、マイナス金利はこの時代においてやむを得ないとか、資本主義の一態様であるかのように世界が受け入れ始めているのが気になります。バブルが膨らむ際の共通の感触ですね。

今身の回りにある感覚が当然のことのように受け入れられること。しかし、あとから振り返ると異常事態。そんな感覚です。国際的に絡み合った過剰な債務が逆方向に回り始めるとき、日本の金融システムはかなりの影響を受けそうです。

きっかけは?

と、ここまでは多くの金融関係者が警戒している話かもしれません。問題は逆回転し始めるきっかけ、何が引き金になるのかですね。中国なのか、米国の大統領選なのか、、、何がきっかけになりそうかを注視しながら、今年もマーケットを見ていきましょう。こんな国、こんな企業までが資金調達できるなんて、、、と感じることが多い今日この頃です。

ご褒美につながるコンプライアンスを

正月三が日も今日で終わりですね。あっという間でした。明日辺りからUターンラッシュ、始まるんでしょうか。帰省されてる皆さま、お疲れ様です。せめて三が日くらいは暗い話題や悲しい話題は止そうと思いまして、、、ちょっと近況報告のようなお話を。

美味いお酒に5キロのウォーキング

どうしてもダラダラと飲みまくってしまうお正月。今年のお正月は、というか大晦日からなんですが、「5キロのコースをウォーキングしてからでないと、お酒を飲むことができない」、という自主規制を制定。今のところ3日間順守しております。そろそろ脚が重くなってきましたが。

というのも、正月くらいは夜だけでなく、昼間からでも飲みたいという吞兵衛なもんですから。朝起きたら5キロ歩いて、家に戻ったらまずビール。。。晩御飯前に再び5キロ歩いて、帰ったらお待ちかねの晩酌スタート。とまぁ、こんな感じで一日10キロ歩いてるんですね。辛いですけど、歩き終わった先に美味しい酒が待ってると思うと、けっこう続くもんです、これが。

コンプライアンスでも同じかも

それでなくてもどんどん新設されるルールを、ただ問答無用で守り続けなさいというのはどんなものかと。コンプラ的には守って当たり前、、、と言ってきたわけですが、守り続けなければならない人たちには一方的な苦痛だったかもしれません。コンプラの世界でも、ルール遵守の先にご褒美が待っているという設定はできないものか。歩きながらこんなことを考えました。

もちろんお酒じゃないですよ。会社でルールを守ってお仕事をする。この場合のご褒美は、おそらく仕事の成果でしょうか。ルールをしっかり守ったうえで成し遂げた成果であるからこそ、高い品質を維持した極上の成果となるはずで、そのことを会社として高く評価するカルチャーのようなものを構築する。

コンプライアンス遵守で作り上げた成果に対し、その品質の高さを会社として認め、高く評価することで、さらにコンプライアンス遵守に勢いが増す。この順番で「当たり前」を定着させていくんじゃないかと。あれ?、暗い話題になってます?

経営者が占う2020年の株価

元旦の日本経済新聞に、「経営者が占う2020年」という記事が。主要企業の経営者20人に2020年の株式相場の見通しを尋ねたもので、日経平均株価の高値を2万5000円以上、安値は2万1000円程度とする回答が多くを占めていました。

最高値予想は

回答者20人の高値予想は平均で2万5450円だそうです。東京オリンピックの開催に向けた経済や、米国大統領選に向けた米株高に期待する向きが多いようです。最も高い予想をしたのは大和証券グループ本社の中田氏で、12月に2万7000円です。

最安値予想は

同じく回答者20人の安値予想は平均で2万1625円となっています。米中摩擦や大統領選に向けた経済政策のマイナス面に注目しているようです。最も安い予想をしたのは東京海上ホールディングスの小宮氏で、2月に1万9500円。一方でこの方は11月に2万6000円の高値も予想しています。

基本的には弱気派が多い

回答の最安値の時期に注目してみると、意外に多いのが1月安値と2月安値の回答です。1月安値と回答した方が7名。2月安値と回答した方を加えると11名となり、半分以上の経営者が1、2か月後に最安値を付けると予想したことになります。

中でも目を引くのが、1月に2万円の安値を予想したアサヒグループホールディングスの小路氏と、2月に1万9500円の安値を予想した東京海上ホールディングスの小宮氏です。昨年末の日経平均は2万3657円でしたから、それぞれ15.5%と17.6%という目先の下げを予想しているということです。

これはかなりの急落です。昨年末までの株価の上昇に納得されていないということでしょうね。他の9名の方も含めて、同じように目先の調整を予想されている方が過半数。まだまだ弱気派が多いことが確認できました。今年の相場も楽しみになってきました。