化粧品輸出 5,000億円超へ 日本経済復興のカギ

この記事も12/31日本経済新聞から。日本製の化粧品の輸出拡大が続いているという記事です。2018年の1月~11月の輸出額は前年同期比で44%増だとか。1年を通じて初の5,000億円台で、6年連続過去最高を更新することになりそうです。

インバウンド+アルファ

インバウンド消費(いわゆる訪日外国人旅行者の日本での消費のこと)だけでなく、帰国後もその商品をリピートしてくれているのが増加の一因のようです。今年も中国で日本製の輸出に弾みがつきそうな法律が施行されるらしく、さらなる売り上げ増加が見込まれるそうとのこと。この法律って何?

中国で化粧品を販売するためにはCFDA申請なるものが必要らしいのですが、その方法について大きな制度変更が行なわれるようです。登録手続きの撤廃や輸入港の制限撤廃、申請できる地区の拡大といった規制緩和が行われるのではないかという観測があるみたいですね(長くなりそうなのでかなりザックリ説明しました)。 資生堂、花王など。日本の化粧品製造販売メーカーの対中ビジネスに追い風となりそうです。

東京オリンピックと大阪万博の経済効果

大阪万博が決定して以降、東京オリンピックや大阪万博といった催しを高度成長期のイベントの焼き直しとする批判的な意見をよく見るようになりました。「当時の成功体験を持つシニアの短絡的な発想」であったり、「こうしたイベントが経済、産業に与えるインパクトは過去のモノとは比較にならないほど小さい」といった意見です。

確かに日本の経済、産業はあの当時とは大きく変化しました。しかし、やることが決まったんだからどうやって成功させるかを考えるべきじゃないでしょうかね。kuniとしてはこのところのインバウンド消費に注目していまして、さらに帰国後の継続消費にも期待したいところです。

前回との違い

前回と今回の違いはインバウンド消費+αだと思います。前回も多くの外国人観光客を誘致したと思いますが、今回は間違いなくアジアからの訪日客が爆発的に増加するものと思われます。日本が変わった以上に、中国をはじめとしたアジアの国々は大きく発展を遂げました。その富裕層たちの購買力は今更説明する必要はないと思われます。

欧米人にとっての日本商品とアジア人にとってのそれはおそらく違っていて、アジア人は先ほどの化粧品のようにインバウンドで手に取り、買い付け、帰国後もリピートしてくれるんですね。文化や生活様式が近いアジアの人たちだけに、より生活に密着したレベルで日本の商品の魅力を知るきっかけになるはずです。中国、インド、アジアの人口侮れませんよ。

日本の魅力的な商品はハイテク産業機械や自動車だけではありません。化粧品や食品に至るまで、いくらでもあります。ホスピタリティを軸としたインバウンド消費。そしてインバウンド+α、日本経済再興のキーワードのような気がします。