山陰合同銀行 電力に銀行として初参入

日本経済新聞は5/7、「電力に銀行初参入 山陰合同銀、再エネ活用で収益多様化」と伝えました。2021年の銀行法改正で参入が可能になったわけですが、耕作放棄地などを利用した太陽光発電のほか、自然エネルギーの活用を進め、銀行の収益多様化と地域再生につなげるといいます。

山陰合同銀行

山陰合同銀行は、島根県松江市に本店を置く地方銀行です。島根・鳥取両県をはじめ、山陽・兵庫・大阪をカバーする広域なネットワークを持っています。島根県下の地方銀行、信用金庫、信用組合の中で預金量、貸出残高ともに最大の地域金融機関で、東証プライム市場上場企業です。

電力参入

銀行では初めての電力事業参入です。今夏にも新会社を設立し、再生可能エネルギーの発電施設を管理・運営。新会社はまず、鳥取県米子市と境港市が進めるゼロカーボンシティ構想に参加するとのこと。地元企業と協力し耕作放棄地などに太陽光発電の施設(計約1万4000キロワット)を整備し、約600の公共施設などに対して電力を供給できるようにするとしています。

人口の減少、高齢化が進む島根県や鳥取県。耕作放棄地の増加は非常に大きな問題です。そうした土地を有効利用して電力を発電し、銀行自身の収益を多様化しつつ、地域再生につなげていこうという試み。これってかなり納得感のある施策ですね。

今後行き詰っていくことが目に見えている地方金融機関。法律も緩和されてきていますし、このような地域再生につながる新事業にはどんどん攻めていくべきかと。以前松江市に住んでいたことのあるkuniとしては応援したいところです。地元では山陰合銀は超一流企業。マーケット自体は小さく、大手の参入もなさそうだし、この新事業は期待できるかも。