会社は誰のために

11/10 日本経済新聞 大機小機の記事です。良いこと書いてますね。ということで中身をご紹介。

会社を取り巻くすべてのステークホルダーのために会社は存在する

まずは全てのステークホルダーのために存在すると冒頭で書いていますが、文脈から最近の物言う株主へ傾斜が過ぎることに警鐘を鳴らしているように見えます。その後、その他のステークホルダーとして、顧客や、仕入先、従業員や地域社会、を列挙しています。

従業員との関係性は最も大切かもしれない

記事の終盤で従業員について、その関係性が最も大切かもしれない、と書いています。kuniが何度か書いてきたことですが、「かもしれない」と、やや弱気。しかし、そのあとに続けて「会社とステークホルダーとの関係は従業員によって築かれる。従業員を大切にする経営こそ重要である」とも書いてます。まさにその通りだと思います。

大新聞の名物コラム、たぶん論説委員の方でしょうから、しょうがないですかね。kuniのように、「物言う株主ほっとけ」、「顧客第一主義なんてもうやめたら?」なんて無責任なことは書けないんでしょう。しかし、この記事を書かれているペンネーム紫野さんという方のご意見、kuniが感じていることと大きな違いはないような気がします。

会社という幻想(本末転倒な内部留保)

会社ってなんなんでしょうね。そもそもはある事業を様々な面で有利に進めていくために使用した箱だったはず。会社って、そういうツールでしかなかったと思います。それがいつのまにか法人という人格を持ってしまい、独り歩きするようになってしまいました。そして未来永劫発展し続けなきゃならないということになってしまい、使う予定のないお金をどんどんため込み、巨大な内部留保に。

しかし、世界の経済を見渡しても、永遠に発展し続ける国なんてありません。会社だって永遠はないです。そんなにため込んでどうするの?そんなにため込んでるから、物言う株主とやらに、たかられてしまうんです。「会社とステークホルダーとの関係は従業員によって築かれる」わけです。その従業員にもっと満足がないと、その他のステークホルダーだって満足しないということです。

巨大な内部留保を従業員に積極的に還元し、従業員との信頼関係を強くする。そんな従業員を抱える会社は、お金だけ蓄えてる会社なんかより全然強いのではないかと思います。従業員の満足度が上がっていけば、日本から消えてなくなったかのような消費マインド、取り戻すことができるんじゃないでしょうか。