わらべや日洋ホールディングス 社内調査委員会 調査報告書を公表

出入国管理及び難民認定法(入管法)違反に関して社内調査委員会を設置し、より客観的かつ専門的な事実関係の調査を行うとしていたわらべや日洋ホールディングス。約2ヶ月の調査を終え、3/15に調査報告書を公表しました。

おさらい

わらべや日洋HDの子会社であるソシアリンクにおいて、入管法違反の刑事事件が発生し、派遣していた外国人労働者5人が逮捕され、千葉営業所の所長以下4名とソシアリンク自体が起訴され、有罪判決を受けたという事件でした。

在留期間を経過して不法に日本に在留するベトナム人を、派遣従業員として働かせていたということですね。当然その多くがわらべや日洋でも働いていた(セブンイレブンの弁当や総菜を作っていた)ということです。

報告書を読んで

報告書を読んでいると、なんだか悲しくなってきます。まるで不法な人身売買とか臓器販売の映画やドラマを見ているかのような気持ちになってきます。偽造された在留カードが出回っているようで、そうしたカードを持つ人が不法就労していて、次々と逮捕されていきます。

ベトナム人の「紹介者(ベトナム人男性)」なんてのも登場します。不法就労しようとする者は当然正規のルートではなく、この紹介者の紹介を受けて千葉営業所にたどり着きます。そして、とうとうこの紹介者なる人物も「オーバーステイ」容疑で逮捕されてしまうんですね。

怪しい在留カード保有者が増加し、心配になった千葉営業所は本社に相談したようですが、本社はかなりいい加減な対応。社内調査に関しては責任の擦り付け合いのような一幕も。

全事業からの撤退

わらべや日洋HDは今年1月、ソシアリンクの一部事業を譲渡したうえで、全事業から撤退することを公表しました。これって同社も十分反省したんだと思ってましたが、、、違ってました。労働者派遣事業等法では、不法滞在の外国人に就労活動をさせた事業者は、派遣の許可が取り消されるんだそうです。