全従業員の15%、市場縮小に備え
「大正製薬ホールディングス(HD)は31日、7月から募集していた早期退職制度の募集結果を発表した。応募人数は948人で、全従業員(約6300人)の15%にあたる。」
この週末はいろいろ不祥事やらニュースが多くて、遅くなってしまいましたが、こんな記事もありました。
私、kuni自身も30年の会社人生において、早期退職募集という場面を3回経験してきましたが、どのケースも会社も、業界もかなりヤバい状況下でした。退職しても再就職先が見つからない人も多く、まさに辞めるも地獄、残るも地獄って感じです。
18年3月期の連結純利益は前期比10%増の316億円と好調
ところが大正製薬さんはどうでしょう。前期までの決算は好調でありながら、「今後は少子高齢化など市場環境が縮小する可能性があることから、業績が好調なうちに組織をスリム化する」という戦略だそうです。財務内容が非常によい大正製薬ですら?ってのが正直な感想です。
製薬業界について調べてみた
この業界、2018年はまさにリストラの年と言っていいほど、多くの会社がリストラを敢行してるみたいです。大正以外にも武田、塩野義などが公表済み。第一三共も計画しているとか。確かにこの業界、武田のシャイアー7兆円買収の話ぐらいしかチェックできてませんでした。
原因はどうやら、主軸商品の特許切れ(それに替わる新薬が出せていない)と、薬価改定制度の改革のようです。二つともかなり難しいので説明は省略します。で、今後の業績悪化に備えての人員削減、という感じみたいですね。業界をあげてリストラしてるんですね、勉強不足、知りませんでした。
金融界はこれまで基本的に、にっちもさっちも行かなくなってからリストラ。ところが製薬業界のこのリストラってどうでしょう。地味なんだけど、これ凄いことだと思います。