9/11 日本経済新聞 9面の記事。ローソン子会社のローソン銀行が来月から開業するとのこと。というニュースなんですが、これまでローソンが銀行持ってなかったの知りませんでした。ATMは既に13000台展開しているものの、銀行業は営んでなかったんですね。
地銀と連携、共同店舗も探る
社長の会見では「「地域経済の活性化へ地銀やローソンと一緒に取り組む」と、地銀との連携を強調した」とあります。
銀行がこぞってATMの廃止を検討しているなか、その代替手段としてコンビニのATMは最有力。キャッシュレス化は避けて通れないかもしれないが、ATMの需要は引き続きある程度残るはずと予測しているんでしょう。
コンビニ各社の勢力図を都道府県別に見ると、けっこう偏りがあるのはみなさんもご存じだと思います。関東はセブン、関西はローソンみたいな色が付いています。
今回のローソン銀行の戦略は、この競争力がある都道府県に資源を集中し、そこを地盤としている地銀等を取り込むことにありそうな気がします。
それにしても今さらローソン銀行
記事にあるように、なぜこのタイミングで?ですよね。やはり、銀行がATMを手放すタイミングだからでしょうか。共同店舗も構想しているようですが、こちらはターゲットの地銀一行との共同店舗ということになると思われます。ATMはいくつもの銀行と提携できますが、共同店舗構想となると、複数行相手というのは無理がありそうです。
また、共同店舗とは言ってますが、ローソン銀行が銀行として預金や貸し出しで儲けるのではなく、銀行免許を持つことで店舗の共同化を進めようとするところに意味があるのかもしれません。何かと足枷の多い銀行業ですが、地銀の合理化ニーズに相当貢献しそうな構想ですし、金融庁もNOとは言わないでしょう。やはり「このタイミング」は地銀の合理化ニーズにあわせた、としか思えませんね。
ATM、リテール窓口業務は完全廃止し、その機能はローソン銀行の店舗で代替・サービス継続。一方支店に関しては大幅に削減するとともに、残した支店も全て空中店舗化。地域金融機関の新たな合理化ビジネスモデルとして、来年あたり、こんな地銀が20行くらい出てくるかもしれませんね。