太陽光発電の次に来るもの
北海道胆振東部地震では太陽光発電が今一つ活躍できなかった、というか少し悪者扱いすらされていたような感じがしました。で、次は風力発電ときましたか。まぁ、そんな感じでニュースを聞いていたんです。
少し気になって調べてみたんですが、資源エネルギー庁の資料によると、太陽光発電もなかなか活躍してたみたいですね。需給のバランスが崩れた中では、昼間だけ発電する太陽光発電は使いにくい。みたいなことが言われていたような記憶があります。しかし、家庭用の太陽光発電設備の多くは、停電時に自立運転を行う機能を備えていて、電力会社に売電するのではなく、自宅用の電力として使えたんだそうです。
同庁のアンケート結果によると、住宅用太陽光発電ユーザー428件のうち、約85%にあたる364件が自立運転機能を活用していたそうです。そうした人たちの声として「冷蔵庫、テレビ、携帯充電が使えた」とか「友達にも充電してあげ、喜んでもらえた」などが紹介されています。ということで太陽光発電がダメだからということではなさそうです。
11月30日 海洋再生可能エネルギー発電利用促進法 成立
海洋再生可能エネルギー発電利用促進法という新法が成立しています。従来は沖合での利用ルールが曖昧で、突然海が使えなくなるリスクがあったため、普及が進まなかったということらしいです。そのため、洋上での発電はもっぱら港湾内に限られていました。成立した新法により、国が5か所の海域を促進区域に指定し、最長30年間、その海域を発電用に占有できるようになります。
洋上風力発電のメリット
ではなぜ洋上風力発電なのか。まず、太陽光発電との比較で風力発電のメリットは、昼夜ともに発電可能であることがあげられます。もちろん風が止んだらできませんけどね。他にも、耕作地が減少したり、反射光が誰かの迷惑になったり、ということがありません。
また、洋上ということのメリットとしては、景観を損ねない。騒音問題がない。他にも巨大なパーツの運搬や組み立てが楽といったメリットがあるようです。確かに漁業や航路との関係さえ解決できていれば、人間の生活域から離れた洋上にはメリットがたくさんありそうです。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のHPで調べてみました。3枚のブレードからなる風車で風を受けて発電するわけですが、このブレード1枚がなんと50メートルの長さですと。将来的に計画されている最大級の7メガワットクラスになると、80メートルだそうです。風車の直径は160メートルですね。
海に囲まれた日本は、この洋上風力発電をしっかり活かして、失われつつある原子力発電、世界からまさに批判の的になっている石炭火力を、置き換えていくしかなさそうです。同じ海に囲まれたイギリスが世界一で、日本の百倍の発電量らしいです。今後の取り組みに期待しましょう。