東急建設 今期赤字転落

東急建設は11/8、「第2四半期決算短信」と「業績予想の修正に関するお知らせ」を公表しました。この業績に関する開示、今期経常利益を一転赤字に下方修正というもので、公表翌日の株価は683円の121円安と売られてしまいました。

おさらい

以前、当ブログでも取り上げましたが、同社が代表企業である共同企業体が施工中の「相鉄海老名駅改良工事」において、基礎杭が沈下する事象が発生しました。基礎杭に先端不良が確認されたということでしたね。

業績予想

第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は71.5億円の赤字(前年同期は16.8億円の黒字)に転落。また、通期の同損益を従来予想の73億円の黒字→33億円の赤字(前期は48.9億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなりました。

業績予想の修正の理由を読むと、「施工中工事における基礎杭の先端不良に係る損失見込み額を計上したことに加え、過年度に引渡した土木工事において、隣接地に敷設した本来撤去すべき仮設物が残置されていたため、当該撤去費用の見込み額を計上したこと、及び過年度に引渡した一部の建築工事において、施工不具合による瑕疵補修費用の増加額を見込んだことなどにる」と書かれています。

海老名駅改良工事の件が大きく影響してるんでしょうが、他にも過年度に引き渡した建築工事において、施工不具合なんかが出てきてます。工事損失引当金が6,228百万円、完成工事補償引当金が1,582百万円といいますから、過年度分もそこそこ大きいですね。

海老名駅の件にしても、基礎工事の段階で工事スケジュールが先送り。引き当てについてはどこまで見込んだのか分かりませんが、今後さらに原価が上昇していくなんてこともあるかもしれません。