日本フェンオール 認証不正 特別調査委員会も

日本フェンオールは3/31、「当社の一部製品に関する不正行為について」を公表しました。同社の火災報知設備における定温式スポット型感知器や中継器において、型式承認時に承認された部品とは異なる部品を一部用いて製造していたということです。

日本フェンオール

日本フェンオールは、熱をコントロールする「熱制御」を基礎技術として、火災警報器や火災消火システムなどの防災設備を手掛ける企業。防消火事業を主力とし、産業用防災向けを得意とする東証2部上場企業です。

不正の概要

2013年9月から2020年10月までの間に、同社で製造した火災報知設備における定温式スポット型感知器や中継器について、型式承認時に承認された部品とは異なる部品を一部用いて製造していました。

さらに、当該事実が発覚することを防ぐために、型式適合検定受検時に不正の手段を用いて型式適合検定に合格していたことが判明したということです。ちなみに、これらの製品は家庭用消防機器ではなく、一般家庭への設置はないとのことです。

まぁ、例によって、なんですが、同社は「当社では規格省令に一部不適合があるものの、現時点では機能喪失もなく、万一今後トラブル表示が発生した場合でも、適切な監視対応を行うことでご使用いただけると判断しております。」と表明。

不思議な開示

この開示、特別調査委員会の調査結果を受けたものなんですね。不正発覚時の開示はなかったということのようです。なもんですから、発生原因やら再発防止策、特別損失の計上、役員報酬の減額など、すべてセットで開示されてます。

ちょっと、やり方、雑ですね。去年だったかな、同じ業界のホーチキでも不祥事が表面化していました。消防法絡みの業界、闇が多そうです。